片方の胸から腋(わき)にかけて痒いぶつぶつができた!!

片方の胸から腋(わき)にかけて痒いぶつぶつができた!!

 おおよそ1cm大までの、むくんだように盛り上がった丸いプツプツが多発してくる。ものすごく痒い。ミミズバレのようである。 ドクガ、チャドクガによる皮膚炎です。

片方の胸から腋(わき)にかけて痒いぶつぶつができた!!

 おおよそ1cm大までの、むくんだように盛り上がった丸いプツプツが多発してくる。ものすごく痒い。ミミズバレのようである。 ドクガ、チャドクガによる皮膚炎です。 当地でも2週間ほど前より患者さんが増えてきました。例年、梅の収穫時期が来ると患者さんが外来に来るので、不謹慎ですが、季節感のある皮膚病です。

まず患者さん自身は毛虫の存在に気づいていません。言われてみれば、いたかもしれない、などとおっしゃる程度です。したがって、今一納得されない方もいます。

 症状の特徴は、体の片方の胸や背中を中心に、腋(わき)や腕に丸いミミズバレ(ジンマシン)のように盛り上がった真っ赤なできものが多数みられます。落ちてきた多数の毛が皮膚に刺さっておこる皮膚炎です。毛虫自体に喰われたり、刺されたりするわけではないのです。 ただ、普通の虫刺されと違い、服の中に出るのが変っています。風に吹かれて落ちてきた多数の毛が服の首のすきまから入ったのでしょう、などと説明しています。が、今ひとつ自身がありません。調べてみました。

 最初に目に付いた記述は、「この毛虫は危険を感じると、首を振って毒毛針を飛ばす」というものでした。しかし、さらに調べていくと

(社)農林水産技術情報協会、昆虫科学館http://www.afftis.or.jp/konchu/kemushi/niwa-kemushi.html
こうした、毒針毛は捕食者に対する防御機能として発達したと思われますが、自らこれを空中に発射して身を守るようなしくみは持っていません。あくまで直接触れることによって刺されることになりますが、毒針毛はたとえ毛虫が不在でも、幼虫の食痕に残っている脱皮殻にもたくさんついていますので、「覚えなく刺される」ケースも多いことからこうした”風説”が生まれたのでしょう。

毒針毛は、かつて毛虫がいた場所に置き土産として残っていることがあるようです。恐ろしいですね。むやみに殺虫剤などをかけると毛が落ちてきてひどい目に会う可能性もあります。 なぜ、服の下に多発するのか?・・・という質問の答えは今回はわかりませんでした。首に落ちた毛虫の毛のかたまりを掻くことによって、広げてしまったのでしょうか? 治療は、強力なステロイド外用剤を処方します。

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