輪(環状)になる皮膚病

まん丸の輪の形の赤い皮疹を見ることがあります。個人的な印象では、一番多いのは、白癬(首や胸、背中や臀部、股にできた水虫)です。首から背、お尻、太ももの付け根にできることが多いと思います。患者さんはほぼすべて高齢者です。今やインキン、タムシは青年の病気ではありません。お年寄りの病気です。形は半円から完全な輪の形で、輪の部分はブツブツした皮疹が集まっていたり、カサカサしていたり、カサブタが付いていたり、小さい膿の粒が混じっていたりします。かゆいです。足の爪が白黄に濁って厚くなっている方が多く、多分この爪水虫からうつったと思われる方が結構います。

水虫以外で輪になる皮疹になる疾患は珍しいです。ですが、大事な病気が隠れていることがあります。まとめておきます。

久々に川です 上陸した中州に盛りのちょっと過ぎた芥子とミツバチ

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足の裏のメラノーマの原因は荷重による刺激?

メラノーマは白人に多いがんです。白人のメラノーマの原因の一番は紫外線です。なので、白人のメラノーマは顔や首、背中胸、お腹、腰、腕や下肢によくできます。しかし、日本人のメラノーマの半数は手足(特に足の裏や爪)にできます。メラノーマの部位別の発生率は白人と日本人で差はありません。白人より肌に色がある分、紫外線に強いので、白人型のメラノーマが非常に少ないので見かけ上、手足のメラノーマの比率が多くなっているということです。

さて、足の裏は日本人のメラノーマが良くできる部位ですが、その原因は荷重や外傷などの外からの刺激ではないかという考えは昔からありました。なんとなくうすうす感じていることを証明できるとすっきりします。以下の論文は、足の裏のメラノーマの発生部位を解析したものです。やはり、趾の腹から足の裏の土踏まず以外の荷重部(接地面)にメラノーマが多いことがわかりました。

Melanomas and Mechanical Stress Points on the Plantar Surface of the Foot, N Engl J Med 2016; 374:2404-2406

20160619

昨日は皮膚の病理組織の学会で浅草橋のホテル泊でした。このあたりに宿泊するのは初めてです。そこで早朝散歩。 柳橋(神田川)を出発して大川沿いに北上します。

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浅草寺まで 今日も暑くなるぞ、という予感。

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帰り道 元気が出そう

ASCO(米国臨床腫瘍学会)3日目

ASCOも3日目になりました。実際の会期は5日間ですが、内容の濃い3日間だけ出席しました。会議場であるマコーミックはシカゴ経済の救世主のようです。重工業がすたれ、厳しい冬に覆われるこの地にこの会場ができたおかげで、定期的に学会のために何万人かの人がやってくるわけです。施設は巨大で、西のポスター会場から東の口演の会場まで急ぎ足で8-10分ぐらいかかります。会議場の巨大さと米国各地からのアクセスの良さが効いているのかもしれません。広い会場にもかかわらず会場の混み具合は相変わらずです。

会議の印象をまとめておきます。

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ジンバブエのがん

米国臨床腫瘍学会(ASCO)に来て3日目です(学会としては4日目)。会場で毎日タブロイド判の新聞が配られます。すべてを持って帰るとかさばるので皮膚がんに関連した記事のみを切り取って他は処分します。本日分の新聞にはあまり皮膚科に関連した記事はありませんでしたが、ジンバブエのがんの状態についての記事がありました。

朝の散歩 気持ちいいです

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シカゴに来ました

アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO;アスコ)出席のためシカゴに来ました。がんの治療に関する世界最大(たぶん)の会議です。この数年と今後の数年、毎年シカゴで6月の最初の週末をはさんで開催されます。6月の最初の週末は日本皮膚科学会総会(日本最大の皮膚科の会議)がほぼ必ず行われるので、ほぼ必ずバッティングします(ちなみにASCOに出席する日本人の皮膚科医は10名以下ですので、ほとんどの皮膚科の先生にとってはあまり問題になりませんが)。昨年と一昨年は日本の会議に出てASCOには来ませんでした。今年は金曜日の初日のみ京都で開かれた会議に出て(関係者の方々に調整いただきました)、土曜日の朝に大阪、成田と乗り継いで朝オヘア空港に着きました。

ASCOでは治療方針を大きく変えるかもしれない大切なデータや新しい薬剤の情報を含む多くの発表が行われます。睡魔と闘いながら(ときどき、負けながら)1日目が終わりました。今当地は23時、まだ土曜日です。

会議場からの帰り シカゴ美術館前

シカゴはやっぱりビルが美しいです