昨日マンゴ食べたでしょう?

よくある皮膚の病気
昨日マンゴ食べたでしょう?
それもマンゴの皮についた果肉を下の歯でそぎ取るように食べたでしょう?
皮膚科にかかる患者さんの多くは湿疹皮膚炎群といわれる疾患です。アトピーやかぶれなどが含まれます。特にかぶれは原因を見つけられれば再発を防ぐことができるので、原因探しはとても大切です。患者さんに根掘り葉掘り聞いていきます。うんざりとした顔をなさる方もいますが、ここは踏ん張り所と問診を続けます。
そんな中で、一発で原因がわかる症状を示すかぶれがあります(はずすことも多いですが、たまに当たると嬉しいので(気持ちは子供ですね)、一応、○○食べませんでしたか?、と聞くことにしています)。
マンゴはウルシ科で、時にかぶれることがあります。口の周りが真っ赤になり、小さい水疱などを伴い、ウルシのかぶれに似ます(カールのおじさん状態)。聞くとほとんどがマンゴの皮についた果肉を下の歯でそぎ取るように食べた、とおっしゃいます。サイコロ状に切ってあるものを食べた場合は口の周りに果汁は余りつきませんが、そぎ取るように食べると果汁がつきやすいのでしょう。
マンゴを初めて食べたのは、多分大学入学後だったと思います。サイコロ状になった黄色い果物を初めて食べたとき、とろけるような甘みに加え、南国の香りがしました(沖縄にも海外に行ったことはなかったのですが)。パイナップルやメロンの上を行く高級果物の存在を知ったのでした。ある日、好奇心からマンゴを1つ買って家に帰りました。真ん中に包丁を入れたところ、種に当たって切れません。少しづつ外側にずらして切れ込んでもまた種に当たってしまいます。かなり大きい種が果実の中央を占拠していることがわかった頃には見るも無残な状況になっていました。情けないやら、腹立たしいやら、これほど恨みを感じた果物は他にありません。今でもマンゴを見ると、内部を占拠する種が透けて見えるような気がします。

くちびるが荒れて治らない

口唇(くちびる)が荒れて治らない
よくある皮膚の病気(14)
口唇が荒れて治らない。塗り薬を塗っても少しよくなるけれど、止めるとすぐに元にもどってしまう。
こんなときに考えられる原因は以下です。
1.かぶれ
かぶれは必ず疑わなければなりません。以外なものが原因になります。
・リップクリーム(含まれるメンソールなど)
・管楽器のリードやマウスピース(金属)
・歯磨き粉
2.舌でなめている
くちびるが乾燥する→なめる→さらに乾燥する→なめる→さらにさらに乾燥する。水で浸したガーゼを当てる→あとで乾燥する。マスクをしてくちびるに湿気がいくようにする→さらに乾燥する。
皮膚は水に弱いのです(粘膜はOKです)。お風呂に入ってしわしわになった皮膚は入浴後決してしっとりしません。逆に乾燥します。
舌で遠くまでなめると、唇の外の皮膚までカサカサして黒ずんだりします。スナック菓子のカールのおじさんのようになります。
3.鼻が詰まっている・・・口で呼吸する→乾燥する(鼻炎を伴う喘息の子供に多い症状です。上の2も原因としてからみます)。
4.薬疹 
頭痛、生理痛、風邪のときに時々飲む鎮痛剤でくちびるにだけひりひりした皮膚症状が出ることがあります。ひどい場合は水ぶくれになったり、皮がむけてしまうことがあります(固定薬疹という、同じところに繰り返して出る変わった薬疹です)。
5.扁平苔癬(へんぺいたいせん)、口唇癌・・・中高年以上の下唇
めったにありませんが、下唇のみがただれて、一部が白くふやけたようになった状態が何ヶ月も続くようなら一度専門医を受診しましょう。口唇癌であっても、ただ表面がただれた状態であれば完全に治療することが可能で、命を失うことはありません。

マリリンモンローとダニ

マリリンモンローとダニ
よくある皮膚の病気(13)
疥癬(かいせん)というヒトからヒトに感染するダニがいます。戦後の混乱期の皮膚科外来には疥癬の患者さんがたくさんいたようですが、昭和30年代にはほとんど見られなくなりました。ところが、昭和40年代に東南アジアから持ち込み、性感染症として再び流行り始めました。その後、病院や介護施設で大発生を繰りかえすようになり、社会問題化した疾患です。
さて、ずいぶん昔に疥癬についてアメリカの医学生がよく使用するというアトラス(写真の多い教科書)を見ていたところ、「きちんと診断されずに長く経過した疥癬のことを 巷ではthe 7-year itch と言う」なんて、出ていました。そうなんです。気をつけていないと誤診する可能性のある皮膚疾患です。研修医の頃、看護師さんに強く依頼されて、しぶしぶ検査したらダニがいた、なんてことが私にもありました。
うーん、どこかで聞いたような文句だなぁ、と思いましたが、そのままにしてしまいました。ある時、マリリン・モンローが地下から吹き上げる風に舞うスカートを抑える、あの有名なシーンのポスターを何気なく見たときです。そこには「The seven year itch]と書いてあるではないですか。そう、邦題「7年目の浮気」です。1955年の作品です。私は古い映画も好きなのですが、マリリン・モンローの出演作は食わず嫌いなのか1本も見ていなかったのです。
itchは、かゆみ、うずうずする感じ、などと訳されますが、疥癬という意味もあります。かゆみは皮膚科の重要な症状ですので、私もカルテに良く使う言葉です。The seven year itchとは、結婚7年目ごろになると出るといわれる満たされない気持ち、とLongmanには出ていました。7年目の浮気・・・なかなかの訳ですね。
疥癬のことをthe 7-year itchと書いてあった教科書は、ハーバード大学皮膚科の教授であったFitzpatrick先生の編集です(非常に高名な先生でしたが、亡くなられました。)。Itchは疥癬、とは辞書に出ていますが、the 7-year という修飾語は見つかりません。もしかしたら、Fitzpatrick先生の造語かもしれません。この部分を書いていた(あるいは編集で読んでいた)先生は、ククッと、笑ったのでしょうか。「この意味わかるかなぁ」・・・なんて。

丸いハゲができた!!

よくある皮膚の病気(12)

床屋で丸いハゲがあると言われた

生まれつきではない、突然できた丸いハゲ(脱毛)のほとんど全てが円形脱毛症です。

円形脱毛症は毛は抜けていますが、皮膚は基本的に正常です(初期は少しむくみと赤みがある場合がありますが)。毛の抜けた後がじくじくして膿んでいたり(ネコから感染するミズムシ:白癬)、赤く硬くなっているような場合は円形脱毛症ではない可能性が高くなります。必ず皮膚科専門医へ行ってください。特に、膿やカザブタがついているときは、いわゆる抗生物質や消毒などで様子を見ていると永久ハゲになってしまいます(抗生物質で常在菌がいなくなる→白癬菌の競合相手がいなくなる→白癬菌はのびのびと増殖できる・・・つまり体が白癬の増殖に適した無菌培地になる)。小型の円形脱毛症は急いで病院に行く必要はありませんが、皮膚の異常を伴う場合は早めに受診しましょう。

円形脱毛症は一生の間に1-2%の確率で発症する可能性があると言われています。ただし、なりやすさには個人差があるようです。原因は、良くストレスと言われますが、私は、ほとんど?、と思っています(証拠はありません。経験的なものです。ただし、身内のお葬式が済んだ後に発症した患者さんはいましたので、全く関係ないとはいえませんが。)。少なくても、今まで感じていなかったのに、「うーん、俺は何か重大なストレスにさらされているに違いない」などと、原因を探してはいけません。本当にストレスになってしまいます。

現在有力な説は、自己免疫説です。自分の免疫が自分の毛を攻撃しているという説です。ちっとも毛が生えてこない脱毛部の皮膚を重症免疫不全のマウスの皮膚に植えると(つまり、自分自身からの攻撃がなくなれば)、毛が生えてくるそうです。

円形脱毛症になったらどうするのか?

成人以後の円形脱毛症は(頭全体や体全体の毛が抜る場合を除く)、ほっといても80%以上は治ります。一度皮膚科で診断がついたら、あまり気にせず(これが結構難しいのですが)1-2ヶ月様子をみましょう。数が増えてくる場合には、治療はいろいろありますので皮膚科医に相談してください。3-4ヶ月以上発毛のない方や円形の脱毛班が増えてくる方には局所免疫療法が私のお勧めです。「円形脱毛症にSADBE(えす・えー・でぃー・びー・いー)やDPCP(でぃー・ぴー・しー・ぴー)を塗る治療はやってますか?」と聞いてみてください。因みに保険は利きません(安い治療ですが)。ただし、子供、頭の生え際を中心とした脱毛、全頭脱毛、全身の脱毛、アトピーを持っている方は効きにくいです。

まだ毛がどんどん抜けている→皮膚科にかかる

円形脱毛はあるが、周りの毛は軽く引っ張ても全く抜けない→1ヶ月程経っても毛が生えてこなければ皮膚科受診を考えてもよいでしょう。

脱毛部に短いが硬く黒い(あるいは白い)毛が点々と出てきている+毛は抜けない→治っていますので、ほっといていいです。

日焼け止めはどこに塗る?

よくある皮膚の病気(11)

日焼け止めはどこに塗れば効果的か?

日焼けは、皮膚のしみ、しわ、皮膚がん、皮膚の免疫低下によるヘルペスの再発など、さまざまなトラブルを起こします。

日焼け止め(サンスクリーン剤)は、日に当たるところにまんべんなく塗ればいいのですが、面倒くさい時もありますよね。例えば、しみ、しわ、皮膚がんの予防に限れば、ここだけは塗っておいたほうが良い場所、あるいは、ここから塗り始めたほうが良い(途中で手を抜きたくなったときに備えて)、という場所はあるでしょうか?

あります。

それは紫外線でできる皮膚がんや脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)の好発部位です。脂漏性角化症とは、あまり聞きなれない病名ですが、中年以後に、髪の毛の中、こめかみ、おでこ、うで、手の甲、すね、などにできてくる20-30mm以下の茶色のしみで、時間と共に表面がざらざらして、その後イボのように盛り上がってくる良性の皮膚腫瘍です。中年以後にできる茶色のできもののほとんどがこれです。有棘細胞癌(ゆうきょくさいぼうがん)は紫外線によっておきる皮膚がんの代表です。これは、こめかみから耳の前が好発部位です。

普通に日焼けすると、おでこ、鼻の頭、頬、肩、うで、手の甲、足の甲などが、特に赤くなります。これらの部位も有棘細胞癌の好発部位ではありますが、発生率から言えば圧倒的にこめかみと耳の前あたりが抜きんでています。

それでは塗り方(外で1日遊ぶ状況を想定しています):季節は3月から8月、時間は10時前とお昼の2回、特に10歳以下のこども。

まず、手に取ったクリームの半分を反対の手にもつけます。両耳の前から、こめかみ、そしてそのまま頬に沿って前に進み、鼻の頭を塗ります。

まだ続けられる人は、おでこ、耳輪(耳の上の方)、首の後ろと肩、前腕、手の甲に塗りましょう。

さらに続けられる方は、すね、と、足の甲に塗りましょう。

私は酸化チタンのサンスクリーン剤が好きで良く使いますが、鏡をみないで塗ると、志村けんのバカ殿様のようになります。自分は気にしませんが、家人は引きます。

ところで、脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は昔、老人性ゆうぜい(老人性イボ)、死ぼくろ(シニボクロ)などといわれていました。ひどい名前ですね。患者さんに、「これ、シニボクロか? 先生」 なんて聞かれることがたまにありますが、答えに困ります。それに、老人性ゆうぜい、だって、患者さんに言える病名ではありません。

最新の記事(2009年4月29日)
おすすめの日焼け止め

皮膚癌は痛くもかゆくもない!

よくある皮膚の病気(10)

皮膚癌は痛くもかゆくもない!

よくある皮膚の病気ではないけれど、一般に誤解されていることが多いような感じがするので、書き留めておきます。ただ、例外は必ずある、ということはこのカテゴリーの最初のところで説明したとおりです。

さて、皮膚にしこりができて(ある日気づいて)、押すと痛みがあったり、自然に痛みを発したりする場合、まず、私は癌を疑いません。通常は、汗腺、神経、筋肉、線維などに由来する良性の腫瘍を疑います。あるいは、顎や首、ももの付け根であれば、腫れたリンパ節や化膿した粉瘤(よくある皮膚の病気1)の場合もあります。ただ、痛ければ病院に行かなくて良いということではありません。痛い場合は、あんまり心配しないで病院に行きましょう、ということです。

腫瘍の周りの神経に浸潤したり、かなり腫瘍が大きくなった場合を除いて、皮膚がんのほとんどは痛みを伴いません。ただし(言い訳が多くてすいません)、逆に痛くない腫瘍がみんな皮膚がんではありません。痛くない腫瘍の中に極めて稀に皮膚がんがあるということです。

例えば、皮膚がん以外でも、首のリンパ節が腫れて痛い場合はほとんどが虫歯などの感染によるものです。痛くもなんともないのに3-4cm大に腫れている、などという場合は病院に行きましょう。内蔵癌の転移や悪性リンパ腫を否定してもらいましょう。・・・・(結局は痛くても、痛くなくても病院に行け、ということになってしまいました。)

癌=痛い・・・というのは、映画やドラマなどで末期がんの患者さんが痛みに苦しむ場面などから想像されるのでしょうか。

皮膚が乾燥してカサカサする!

よくある皮膚の病気(9) 皮膚が乾燥してカサカサする

秋から冬、そして春先にかけて体がカサカサ乾燥します。季節的な湿度の低下、暖房によるさらなる湿度の低下、そして年齢が進むにつれて低下する皮膚の水分含有量、の三つが原因です。

そして、もう1つ。そう、入浴方法です。

 乾燥して痒がるお年寄り、

 「入浴には注意してるんだよ。石鹸は絶対に使わないね。タオルでこするだけだよ。」

魚が水の中から陸に上がり、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類に進化しました。水から出るためには、脱水という危険から身を守る必要があります。腎臓は、なるべく少ない水で体の毒素を外に出す(おしっこ)システムですし、皮膚にも水を逃さないシステムができあがりました。ヒトの皮膚は何層もの表皮細胞が石垣のように重なっていますが、これは、魚以外、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類に共通した皮膚の構造です。魚のみ構造が異なります。

さて、正常では、皮膚の表面は薄い油の膜で覆われ、その下には100分の2mm前後の薄い角層(垢です)があります。この2つで主に皮膚からの水の蒸発を抑えています。セロテープを皮膚に貼り付けてびりっと剥ぐと(小学生の頃、友達同士でふざけてやっていて、先生に怒られたことがあります)、皮膚からの水分蒸発量は数十倍に増加するというデータがあります。薄い角層の細胞と細胞のすきまには石垣の石の間のセメントのような物質がつまっています。細胞内には水に溶けやすい保湿成分があります。

セメント物質と細胞内の成分の2つが主に水をひきつけておく(保湿)働きをしています。

効率良く皮膚のバリアーを破壊するためには、

まず表面の脂を除く(石鹸です)、角層(垢)を取る(垢すりです)。次に、セメント物質を除き(石鹸)、水溶性保湿物質の除去(ゆっくりお湯につかると、溶け出て行きます)が済むと、皮膚からは水が蒸発し放題、保湿作用はなし、という状態になります。この状態ではいくら長く水に浸かっていても、外に出れば、水分はすぐに抜け出てしまうことになります。 家庭用スポンジ(良く水を吸う)が、乾燥ヘチマ(見たことありますか?)になったイメージです。

垢も大事!ということですね。

お風呂は私も大好きです。でも、冬場などは、ほどほどにしないとね。

赤ちゃんのお尻がかぶれた!!

よくある皮膚の病気(8) オムツかぶれ
赤ちゃんのオムツかぶれは以前より減ってきたような気がします。布オムツから使い捨て型の紙オムツへほぼ完全に移行したせいでしょうか。
赤ちゃんのお尻に赤いただれができた時に考える病気は2つ・・・他にもたくさんありますが、よくみられる皮膚病として述べています。
1.オムツ皮膚炎
2.カンジダ症

見分け方
カンジダは皮膚炎を取り囲むように赤い点々(丘疹)が多数あり、一部は膿を持っている(黄色くなっている)。薄い半透明の膜が付いている(または、こすると剥げる)・・・・です。研修医の頃、「オムツかぶれでは、しわの間に皮疹はできない。カンジダはしわの間にもできる・・・菌は蒸れたところが好きだから」と教えられましたが、これはn布おむつ時代のお話で、紫外線によって劣化して硬くなった布によって皮膚に擦れが起きていたようです。現在の紙オムツではむしろ、端のギャザーやテープの下に症状が出るようです(佐々木りか子、おむつ皮膚炎の対策、やさしい小児皮膚科学、皮膚科診療プラクティス、文光堂より)。布オムツがまだ紙おむつに勝る、などと言っている方はいませんよね。少なくても皮膚に対しては紙おむつがやさしさで勝っています。ただ、紙オムツにもごみとしての問題は残りますが。
治療
カンジダはよく乾燥させるだけで治ることもありますが、できれば皮膚科で検査して、塗り薬をもらいましょう。数日できれいになります。
オムツ皮膚炎について
オムツ皮膚炎は便や尿によって皮膚がふやけたり、ただれたりすることによって起きるとされていますが、最近の赤ちゃんのお尻を見ていると、別の原因もありそうです。
それは、 拭く(ぬぐう)という行為と、濡れティッシュ、の使用と、最後に替え過ぎ、です。
例えば、濡れティッシュやガーゼハンカチ(ガーゼは意外と目が粗く、弱い皮膚を拭くのに良い素材ではありません)を、大人である自身の口の周りや、排便の後の肛門の周りを、数回拭き取るという行為を1日数回行ったらどうなるか? と考えてみてください。赤くひりひりしてくることは容易に想像できます。
皮膚の表面は薄い角層(いわゆる垢)で覆われていますが、少しこするだけでこれは取れてしまいます。これが取れると皮膚のバリアは破壊され、水分の蒸発が進んで乾燥したり、炎症が起きやすい状態になります。
だから、排便後の赤ちゃんのお尻は水かお湯でパシャパシャ洗ってから、やわらかいタオルで抑えるように水気を取るだけでよいでしょう。絶対横方向にこすらないことです。濡れティッシュは旅行中などでやむを得ない場合だけにした方がよいとでしょう。
関連記事:赤ちゃんのお尻がただれて、痛がる(2)

たこ、いぼ、うおのめ、は同じものか?

よくある皮膚の病気(7) たこ、いぼ、うおのめ
足の裏に硬いできものができて、歩くと痛い。
タコ、イボ、ウオノメ、などと呼びますね。
今日のお題は、タコ、イボ、ウオノメは同じものか? です。

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かぶれと人間関係

よくある皮膚の病気(6) アレルギーと人間関係
耳たぶとおへその周りの湿疹で受診して、パッチテスト(アレルギーの検査)の結果を説明したときのこと、
 「検査したらニッケルが陽性に出ましたよ。金属のかぶれですね。ピアス(耳)とジーンズの金属鋲やバンドの金属部分(おへそ)にかぶれてみるみたいですね。」
患者さん 「本当ですか?ピアスなんて、もう十年以上もしていて大丈夫だったんですよ。」 


アレルギーはある物質に対して相性が悪くなった状態です。相性は初めてちょっと出会っただけではわかりません。最低2回目以後、場合によっては長い期間お付き合いした後に、体が「私、ニッケル嫌い!!」と意思表示した(感作といいます)後にアレルギーは起きます。
人間関係と同じですね。


蜂は2度目に刺されたときが危ない?
なんてよく言われますが、これも、1回目でいやだと思い、2回目で反応するとショックになるかもしれないという可能性について述べたものでしょう。ただ、蜂に刺されても感作されない人がほとんどですから、全員が心配する必要はありません。

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