冷たい腫瘍

週末は癌の会議(ESMO asia)でシンガポールにいました。メラノーマに対する薬剤として開発された免疫チェックポイント阻害薬(自分の免疫反応を負に調節する機能を抑える薬:つまりブレーキを効かなくしてアクセルをふかして免疫を強くして癌細胞を攻撃してもらおうという薬)は、その後、メラノーマ以外の癌にも使われるようになりました。

今回のお題は、免疫療法が効きにくい状況、冷たい腫瘍(cold tumor)についてです。

朝の散歩で植物園に来ました。バオバブのオブジェ、結構いいです。

熱帯の夜を有名なホテルのわきを通って帰ります。

町中が完全にクリスマスです。

 

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築地の空気

国立がん研究センター皮膚腫瘍科主催の飲み会から帰ってきました。同科で現在研修中、あるいは過去に在籍した者たちによる恩師や先輩を囲む年に1回の集まりです。毎年若い先生が発するパッションのおこぼれをもらう場です。

新しいものが好きな師匠から日本の未来を担うかもしれない新技術を注文したことを聞き出しました。私より30歳年上の師匠の好奇心にはいつも驚かされます。今年の会で師匠は、若い研修医に対してはいつも友達と思って接してきた、とおっしゃいました。確かに、私の記憶でも、指図も命令も、うんちくも訓示も受けたことはありません。寛容と認容とやさしいおほめの言葉しか聞いたことがありませんでした。

閉会後、場外市場からホテルにもどる道筋で、一瞬、30年前の自分にもどったような感じがしました。築地にくると研修医にもどった感じがいつもするのです。

関連記事 時が飛んでいく 若き侍たち

先週末はmizukumabaseで農作業 おとなりから柿をいただきました。

みごとな夕焼けでした あっという間に今年も暮れに向かっています

 

アトピーの赤ちゃん、離乳食で卵をたべさせてもいいか?

赤ちゃんの食物アレルギーの原因として多いのは卵(鶏卵)と乳製品です。長い間、赤ちゃんのうちは食べさせないほうがよいのではないか・・・という意見が大勢を占めてきました。しかし、国立成育医療研究センターを中心とする研究グループの研究(PETIT スタディ、Lancet 2017; 389: 276-86)により、日本小児アレルギー学会が今年 6 月に「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」を出しました。(以下、うはら皮膚科の表現であり、学会の提言文と異なり、不正確な表現を含みますが)アトピー性皮膚炎の赤ちゃん皮膚炎を治してから卵粉末を早期より少量ずつ徐々に増やしながら食べさせていくと1歳の時点で卵アレルギーになる率が下がった。対象としてカボチャ粉末を食べていた群が37.7%、卵粉末群8.3%だった。アレルギーに絶対ならないとうことではありません)・・・という内容です。マスコミにも大きく取り上げられましたが、ただ単純に卵を早く食べさせたらアレルギーにならない、という不正確な解釈をする危険性があるということで、3日前の10月12日に、日本小児アレルギー学会が意図する内容(注意点)をHPに掲載しました。

「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」の解説(小児科医向け、患者・一般の方向け)について

関連記事:あかちゃんのときにいろいろ食べさせたほうがアレルギーになりにくいのか?ピーナッツの場合

夏休みに作った(作者が意図したものが自己変形したため一輪挿しと名付けた)ものが焼きあがってきました 季節外れの朝顔を活けてみました。

こっちも季節外れのサワガニ 威嚇してます

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食事の後に目(まぶた)が腫れた 血液検査で原因が?なら花粉を調べる

皮膚科の学会で京都に来ています。島根大の千貫先生のアレルギーの講演を聞きました。自分が忘れないうちにメモっておきます。

食事中あるいは食事の後に瞼(まぶた)が腫れた、喉や口の中がイガイガした、チクチクした。食べ物のアレルギーだと思い、血液検査をしてもらったが何も陽性にならない。・・・そんなときは花粉を検査しなさい・・・と千貫先生は言ってました。ハンノキ、シラカンバ、オオアワガエリ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギの6種類がおすすめとのことです。

なぜか?

京都も色づき始めていました 鴨川の上に竜の雲

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釧路湿原を見て考えた

釧路空港に行くまで時間があったので細岡という展望台に連れて行ってもらいました。すごい眺望でした。手前に蛇行する釧路川、湿原をはさんで地平線に雄阿寒岳、雌阿寒岳が鎮座します。広大な湿原は縄文の時代は海だったそうです。こんな景色はやっぱり原始を残す北海道ならではです。四半世紀前に行ったケニアのマサイマラの平原や大地溝帯を見た時のような感じがしました。

景色を見ながら、縄文の集落が消えていったのは(少なくても初期は)決して弥生人による侵略(人的な勢力争い)ではないと思いました。定住と安住の束縛(まだ見ぬ地への不安あるいは先住民がいる地へ乗り込むことによって起きるであろう戦いへの懸念)から徐々に住みにくくなっているのもかかわらず(変化があまりにゆっくりだったから)先祖伝来の安住の地から離れることができなかったのではないのでしょうか。

関連記事 縄文人が持ってきた病気

Vogt・ 小柳・原田病

ピロリ菌?

ハンセン病

成人T細胞性白血病リンパ腫ウイルス

弥生人が持ってきた病気

結核

ベーチェット病

冠雪した旭岳と十勝岳

 

 

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高齢者が急に魚のアレルギーになった アニサキスかも

魚を食べてたらしばらくしてから全身にかゆい発疹(じんましん)が出て、唾液(つば)が増えてきた。吐いた。下痢した。意識を失って病院に運ばれた。・・・アナフィラキシーショックですね。そうか、魚のアレルギーになっちゃったんだ、と、注意していたのにイクラの醤油漬けを食べてまた同じことが起こった。

アニサキスのアレルギーかもしれません。先日郡山であった皮膚科の学会で報告がありました。アニサキスは魚以外にタラコやイクラなどの魚の卵にもいます。アニサキスのアレルギーはアニサキスが生きていなくても(アニサキスに火が通っていても・・・寄生している本体の魚や卵が熱加工されていても、冷凍・冷蔵されていても、醤油漬けされていてもですね)、アレルギーを起こす成分は残っています。

関連記事

魚を食べてアレルギーになった(原因:バルブアルブミン、ゼラチン、コラーゲン、そしてアニサキス)

大学構内の樹々が色づいてきました。。

釧路に来ました。35年ぶりです。35年前も大きな夕日が見られましたが、今日も素晴らしい夕焼けでした。

無彩色と茜色の組み合わせはきれいですね。モネはただ正確に色を写し取ったのだと思います。あっちは日の出ですが。もちろん釧路じゃないですが。

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手足口病 2017

4-5歳までの子供の手の平や足の裏に赤い小さいブツブツができて、白い水ぶくれになる。水疱が3-4㎜程度に育つ?と(特に手の平では)皮膚の(指紋の)しわの方向に長軸を合わせた楕円形になる。口の中にも同じようなブツブツと水ぶくれができている。自分の口で症状を話せる場合はピリピリと痛む、などという。子供は元気で特に問題なく治ってしまう。・・・これが“よくある”手足口病(エンテロウイルス71、コクサッキーウイルスA16)でした。

でも、2010年頃から、高い熱が出てから1-2日後に体や腕や脚などの広い範囲(全身)にもブツブツガ出る、水ぶくれが大きい(1㎝ぐらいになる)、喉の奥の方までぶつぶつができるので喉の痛みが強い、治ってから1-2ヶ月後に爪に横線が入る、などの激しい症状を示すタイプ(コクサッキーA6型)が流行るようになりました。今年も患者さんが多数出ています。

2017年8月17日(昨日)、国立感染症研究所のHPに最新の動向がUPされましたので、最新データをにらんでみました。

関連記事:

夏に多い皮膚病

手足口病2010

幼稚園や学校をお休みしないといけない感染症

今年のお盆はずっと雨がちでしたね ちょっと出た青空

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登山中にこけて手をついた 腫れてきた 冷やし方

 

今年も“お山の診療所“に行きました(関連記事:お山の診療所 201120132015)。お盆+山の日から続く連休中+土日、であり、患者さんが多いのではないかと思いましたが、数名でした。同行した若き外科医がてきぱきと対応してくれて、おじさん皮膚科医はとても楽でした。

患者さんの中に転倒時に手をついて手首を痛めたといって受診された方がお二人いました。お一人は痛みと腫れがあり、捻挫や骨折が疑われました。「何か処置はしましたか?」「骨折が疑われるときは冷やしてはいけないと言われたので、そのままにして小屋まで来ました」とのこと。なかなか正しい知識は広がらないのでしょうか。登山で移動中であれば制限もありますが、答えは、”まず冷やす(持参の保冷剤、沢水、雪渓の雪(あれば)”“動かさない:棒状のもので固定する”“圧迫:患部を包帯で巻く”(上肢なら)“なるべく高い位置に置く(三角巾)”です。

今回は皮膚科には直接関係ないのですが、(登山中はないと思いますが・・・)冷蔵庫の氷などを使った場合には冷やしすぎて凍傷になってはいけないので、冷やし方について。

素晴らしい朝焼けです

槍ヶ岳を包んで30秒間白い虹がかかりました 8月11日のNHKの山番組で白い虹は珍しいと紹介されていたので良いものを見られたと思いました でも後で写真をよく見ると少し色がありますね

患者さんの来所も途絶え、夜を迎えます さて、私たちも・・・そろそろ つまみを作ります。

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右手の小さなイボ

今日は8月11日、山の日です。先ほどNHKのニュースで、御巣鷹山に日航機が墜落してから明日12日で32年になり、事故で亡くなった小学生(甲子園大会に行こうとしていた)の同級生(40歳になっているのです)の話が紹介されていました。32年前、私は大学の最終学年でした。札幌からの帰省途中で、8月13日に上野から長野に向かう特急に乗っていました。碓氷峠を過ぎ、長野県に入ったところで上空にヘリコプターが2‐3機舞っていました。墜落地点がまだわかっていなかったのです。山崎豊子の「沈まぬ太陽」という小説があります。そこに、この亡くなった小学生の男の子を題材にした記述が出てきます。2007年にこのブログで書いた記事「小さなイボのある右手・・・・泣けたを再掲します。

夏休みです 飛行機の影が雲に映ってました

即、犀川

2017年8月11日の夕焼けです 複雑な形の雲は不安定な天気を反映しているのでしょうか 今年も豪雨被害が全国で起きています 特定の地域では50年ぶり、100年ぶりの豪雨ですが、日本全体としてみれば毎年のできごとになってきている感じがします

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先週末にまた積丹に行き、数か所虫に刺されました。子供の頃から虫だらけのところで育ったので蚊に刺されても割合平気です。でも慣れない土地で刺されると反応が強く出るようです。今回は”虫”にまつわる過去の記事のまとめです。最初は2007年に書いています。10年前です。

1)同じ場所で刺されたのに腫れ方が違うのはなぜだ?(子供の腫れ方が強くて、お年寄りが軽い理由)

2)刺された後の皮膚の症状で虫の種類がわかるか?

3)片方の胸から腕にかけていっきにかゆいブツブツがたくさん出た(毛虫)

4)マリリン・モンローとダニ

神威岬:ものすごい青です。Cape Kamui and Kamui rock

Shimamui Coast at Shakotan Peninsula :積丹(shakotan:アイヌ語でシャクは夏、コタンは村または郷土のことで、シャクコタン(ShakKotan)夏場所の意味(積丹町HPより

まさに夏に来る(べき)ところ、でしょうか

 

Jorokoiwaだそうです。ミーアキャットに似ているなぁと思いましたが、後で”女郎子岩”と書くことを知りました。