太もも(大腿)の内側がしびれる

東京支部の皮膚科学会に行ってきました。学会では自分で発表する以外に他の発表を聞き、また教育的な講演も多いので勉強になります。また、医療機器や薬品会社の展示もあるので、新しい機械やスキンケア用の新製品をざっと見ることができます。本屋さんも出店します。大学や町の大型書店にも医学書コーナーはありますが、やはりスペースの関係から種類は限られます。学会に出店している本屋さんは皮膚科とそれに関連する本のみを持って来ますので、多くの新刊を手にとって見ることができます。学会参加の1つの楽しみでもあります。
前置きが長くなりました。昨日ふと手にとったプライマリーケア(よくある病気)に関する書籍に閉鎖孔ヘルニアが出ていました。骨盤の底の筋肉の隙間に腸が入り込んでしまうものです。大腿の内側が痛くなる、あるいはしびれるといった症状が出ます。閉鎖神経が飛び出した(陥頓した)腸と筋肉の間に挟まれたために、神経が支配する範囲(大腿内側)が痛むわけです。ほとんどが高齢のやせた女性に起きます。年齢や性別が診断上重要なヒントになる例です(必ず例外はありますが)。若い人に同じような症状が出た場合は、別の病気を考えないといけません。
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大根の花が咲いた

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かぶれさせて治す2 円形脱毛症

前の記事からの続きです。円形脱毛症は自分の免疫が自分の毛を攻撃して起きています。
これに局所免疫療法が有効な場合があります。あるかぶれやすい物質を塗って頭の皮膚に炎症を起こすのです。すると毛が生えてくる方がいるのです。なぜかぶれさせると毛が生えてくるのかよくわかりません。ただ、かぶれによって毛が再生した方はすぐにかぶれを起こす薬の外用を止めると毛が抜け始めることがけっこうあるので、やはり効いていると思われます。毛を攻撃する免疫も、かぶれも免疫です。毒をもって毒を制するという感じでしょうか。
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水生栽培の大根につぼみが出てきた

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かぶれさせて治す円形脱毛

免疫とは本来外から入ってくる好ましくない敵(主に感染症)から体を守る軍隊です。この軍隊が反乱を起こした病気を自己免疫疾患(いわゆる膠原病:こうげんびょう)といいます。自己の免疫が自分を攻撃した病気です。関節を攻撃すればリウマチ、甲状腺を攻撃すれば橋本病、膵臓を攻撃すれば糖尿病になります。つまり、攻撃された内臓の役割が壊されるわけです。
円形脱毛症は自分の免疫が自分の毛を攻撃することによっておきる病気です。攻撃によって毛が抜けてしまうのです。円形脱毛症の治療で国がまったく認めていないがよく効く治療が局所免疫療法です。免疫療法というと高尚な感じがしますが、脱毛部分にかぶれやすい物質を塗ってかぶれを起こすだけです。でもよく効きます。
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生ハム苺

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アロマオイルのかぶれ バルサムオブペルー

これまで、いくつか取り上げたことがありますが、かぶれを疑って来院した患者さんにで原因物質を調べるときにパッチテストを行います。皮疹が出た時期から疑わしい候補(製品)があれば、それらについて行いますが、一般的にかぶれやすい物質については前もって検査薬が病院に準備されています。スタンダードシリーズなどと呼んでいます。
下腿潰瘍(静脈弁不全による皮膚障害)の患者さんはいろいろな薬を傷に塗るので、外用剤にかぶれることがけっこうあります。かぶれの原因が時代とともにどのように変化していったかという論文を読んでいたらバルサムオブペルーが上位にランクしていました。香料です。
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