ペットに咬まれてうつる恐ろしい感染症について初めて知りました。感染症専門の先生たちにはよく知られている感染症だそうですが、私は知りませんでした。Capnocytophaga カプノサイトファーガという菌です。「昨日元気で、今日ショック」などと呼ぶ先生もいるぐらい急速に状態が悪くなって25%ぐらいが亡くなる感染症だそうです。参考:Derma 206,荒島康友先生
寒くなりました。焚火の代わりに室内で炭を使う遊び?を見つけました。お香です。
ペットに咬まれておきる感染症にはいくつか種類がありますが、命に関わるものとして最も恐ろしいのは狂犬病です。発病後の致死率100%です。東京都の条例では、飼い犬がヒトを咬んだ場合は、48時間以内に狂犬病にかかっているか獣医を受診することを飼い主に義務付けているそうです。
他にはパスツレラ感染症があります。これは咬まれた当日に抗生剤を始めないと手の甲が深い潰瘍になって治るまで長い時間かかることがあります。でも命には影響しません。関連記事「猫に咬まれた、犬に咬まれた」
ペットに咬まれてうつる新しい感染症のことを先週初めて知りました。Capnocytophaga カプノサイトファーガと言います。致死率25%です。日本人で30人、世界で300人の発症があるようです。参考:Derma 206,荒島康友先生
菌を持っている率 犬74%、猫57% 口腔内常在菌(ふだんからいる菌で、本人にとっては特に問題にならない)ですので結構高率です。
死亡率 25.8% 来院2日以内に敗血症で死亡する お年寄り、免疫の低下している方などは注意が必要ですが、健康な方も発症します。感染症医の言葉で「昨日元気で今日ショック」・・・恐ろしい言葉です。
症状 咬まれたところに症状がない(赤みや腫れなど)ことが多い。発熱、下痢、倦怠感、腹痛、悪寒、嘔吐、だそうです。咬まれたところに症状がなかれば皮膚科には来ないかもしれませんが、症状が少しある場合もあるそうなので覚えておかないといけないと思いました。救急部からコンサルトされるかもしれませんし。
オーグメンチンとサワシリンという抗生物質の予防的な内服(3-5日間)が良いようです(保険的には予防投与は認められていませんが)。オーグメンチンは古い薬ですか、値段も安く動物に咬まれて感染するパスツレラなどにもよく効くお薬です。日本国内にいるペットの数からすれば発症は少ないのかもしれませんが、もし咬まれてしまったらすぐに病院に行ったほうがよいと個人的には思います。