皮膚科にかかる前に

このブログの2番目の記事で触れました。「皮膚科にかかる前に
皮膚科に行こうと思ったときに、ちょっと読んでもらえるとありがたい皮膚科受診前の準備についてです。
今使っている(あるいは過去に使った)塗り薬(ぬりぐすり)を持ってきてもらえるとありがたいのです。

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皮膚科はこんなところを診ます

皮膚科にかかる前に(4)
皮膚科はこんなところまで診ます
総合病院などに行くと、いったいどこの科にかかって良いのかわからない場合も多いと思います。実は病院ごとにカバーする領域が微妙に異なります。同じ病気でも、こっちの病院では外科だが、別の病院では他の科、ということがあります。最近では、必ず入り口付近に相談にのる職員がいますので、聞いてみるとよいと思います。
でも、明日病院にかかろうと思っている方の参考になるように、一般の病院の皮膚科で扱っている範囲について説明しておこうと思います。
部位
基本的には器具を使わないで目に見えるところ全てのトラブルについて相談に乗ります。
頭のてっぺんから行きます。
頭:髪の毛、地肌、皮下のしこり
耳:耳の穴の出口より外の耳
目:まぶたの皮膚面と周囲
鼻:鼻の穴の周辺と鼻
口:口の中の粘膜、舌、歯肉、くちびる
首、背中、胸、腋、腹、おへその穴
手:指と爪
陰部:膣周囲、尿道周囲の粘膜とその周囲の皮膚
   陰茎と亀頭
   肛門とその周囲
足:足全体と爪
耳鼻科、歯科、眼科、婦人科、泌尿器科と重なる部分がありますが、特に感染症や腫瘍を疑うときは皮膚科へどうぞ。ただし、胸のしこりについては乳腺外科へどうぞ。
年齢
子供からお年寄りまで。
性別
男女問わず。
陰部などの病気では受診をためらう場合もあると思いますが、皮膚科医には女性も男性もいます(当たり前だ)ので、気になる場合は電話で聞いてみるといいです。

初診時に皮膚科医が知りたいこと

皮膚科にかかる前に(3)

初診時に皮膚科医(の私)が知りたいこと

「皮膚科医が知りたいこと」・・などと書いてしまいましたが、他の皮膚科の先生に「そんなこと考えてないよ」と言われてしまうかもしれないので、「初診時に私が知りたいこと」・・・という題に変更します。

普通は、初めて受診された患者さんから病気の経過をうかがうことから診察は始まります。私がまず知りたいことは以下です。

1.いつから始まったのか?

「以前から」 「ずっと前から」 「最近」・・・・このお答えから診断を考えるのは厳しいです。毎日じっくり自分の皮膚を見ている人なんて、そういませんから、「いつ皮疹が出たかなんて良く覚えとらん」・・・というご意見はよくわかります。でも、1週間か1ヶ月か半年か1年か5年か10年か、程度でいいですから、少し思い出しておいていただけると、すごく助かります。

2.症状は今日までどのように変化してきたか?

一度にどっと出て、その後変化ないのか、ゆっくりわるくなってきたのか、どんどん悪くなっているのか、出たり引っ込んだりしているのか。

3.何か治療したか?

現在の症状が治療によって少し変化している可能性を考え、足したり引いたりしながら元の症状を想像します。アロエ軟膏、馬油、海外旅行で買って来た薬、自分で作った薬、お父さんの薬・・・など、なんでもいいから隠さず教えてください。

皮膚科に限らず、症状がどのように始まり、どのくらいの期間にどのように症状が変化してきたか、という点が病気を診断する際の重要なヒントになります。

今日も、長く待たせてすいません。そんな時にお願いするのもなんですが、待っている間に上の3つぐらいを思い出して、整理しておいていただくとありがたいです。

水虫 みずむし ミズムシ

皮膚科にかかる前に(2)


水虫の薬を塗らないで


皮膚科を受診する予定なら、水虫の薬を塗らないで!!
なぜか?:水虫の薬を塗ると、顕微鏡で見ても菌を見つけにくくなります。つまり、水虫だが薬によって菌が隠れてしまったのか、水虫ではないのか、水虫の薬のかぶれなのか、わからないのです。せっかく混んでる皮膚科を受診していただいても無駄になってしまうのです。(足の皮ムケ=水虫、ではありません。水虫が治らないとおっしゃる患者さんの中には、もともと水虫ではない方がいます・・・・水虫の薬を塗っても治りませんよね)
ただ、赤みとかゆみがひどく、水や膿が出ている場合は薬を塗ってしまっていても良いから、すぐに受診してください。水虫にブドウ球菌や溶連菌といったばい菌がついている可能性があります。特に糖尿病の方は足の切断や命に関わる状況になることがあります。
水虫は白癬(糸状菌)というカビの感染症です。感染症ですから体のどこについても症状を起こす可能性があります。手足や陰部が多いことは確かですが、頭にも、顔にも、体にもできます。足の皮ムケ=水虫ではありませんし、顔の皮膚炎=湿疹ではありません。

皮膚科にかかる前に

皮膚科にかかる前に(1)


家を出る前にちょっとチェック


診察をする皮膚科医師にとって、これがあるとすごく助かるのが以下のものです。皮膚科を受診する前にチェックしてみてください。
1.今まで塗っていた外用剤
薬屋で購入した薬、医院・病院で処方された薬、化粧品、リップクリーム、海外旅行で買ってきた薬、誰かにもらった薬、自分で作った薬(アロエ、ヘチマ・・)、など
なぜ?:診察前の治療は、本来の症状を軽くしている(多少効いた場合)か、悪くしている(あるいは現在の治療自体が原因になっている・・・薬のかぶれ、など)可能性があるので、診察時の症状に予想される分を足したり、引いたりしながら診断する必要があるのです。「こんな薬持って行ったら笑われるかも」、なんて心配しないで薬を持ってきてください。
2.今飲んでいる薬(漢方、ビタミン剤含む)、健康食品の内容
なぜ?:皮膚科には非常にたくさんの病名がありますが、皮膚の腫瘍を除くと、ほとんどが薬で起きえます。たとえば、薬剤性の湿疹(しっしん)、薬剤性の乾癬(かんせん)、薬剤性の扁平苔癬(へんぺいたいせん)・・・・。薬剤で悪性リンパ腫や白血病様の症状を起こすこともあるぐらいです。ですから、皮膚科医は、まず、薬剤性か、そうでないか、を区別する作業を行います。なぜか?原因が外から入っているものであれば、ほとんどは止めるだけで治るからです(中止しても長引くもの、場合によっては治らない場合もありますが)。普通は原因となる薬は1種類です。ただし、突然止めてはいけない薬がありますので、勝手に止めないで、すぐに薬を処方された医院、病院に連絡してください。