手の平が黄色い!(みかんも食べてないのに)
カレンダーを見ていたら、「あぁ、今月ももう少しで終りだなぁ。今年もあと2ヶ月か・・・」と過ぎ行く時間の早さに気持ちが少しめいってきました。そして、年末、正月・・・みかん・・・食べすぎ・・・手が黄色・・・と、こんな連想までしてしまったのです。暮れ行く秋晴れの今日、一日家に閉じこもってこんなブログを書いているから、こんな変な連想が起きるのでしょう。
今回は、手が黄色、について書きます。いろいろな原因で皮膚は黄色くなりますが、食事で取ったβ(ベータ)カロチンが皮膚に沈着して黄色くなる症状を「柑皮症(かんぴしょう)」といいます。
ミカンやニンジン、カボチャ、のり、を食べ過ぎたと自覚している場合には問題ありませんが、特に原因がわからない場合には、甲状腺機能が低下しているな場合があります。
β(ベータ)カロチンは小腸で吸収されてから、甲状腺ホルモンの存在の下で、小腸の粘膜や肝臓でビタミンAに変えられます。ですから、甲状腺の機能が低下しているとビタミンAに変えられずに残ったカロチンがたまっていくことになります。
私が時々相談を受けるのは、中年以後の女性です。お聞きしてみると、コレステロールの高い方が多いようです。ただ、命に関わるような問題を発症していた方はいません。甲状腺の機能が低いとコレステロールも高くなります。思い当たる方は、かかりつけの先生に相談してみてはいかがでしょう。
もう1つ、最近話題になっている柑皮症の原因は、健康食品とダイエットです。ダイエットでは、偏食(カロチンは緑黄色野菜、海草、果物に多く含まれるので)によってカロチンを取りすぎているのではないかといわれています。
話をもどします。ミカンを食べ過ぎたら、吸収されるカロチンが増えすぎて、何か問題は起きるのか?・・・・結論:大丈夫みたいです。カロチンを大量にとっても、ビタミンA過剰にはならないということです。カロチン過剰症も特に内蔵の障害を起こすことはないようです。ただ、あんまりとると癌になりやすくなる、などという報告はあります。