カニやエビを食べたら、くちびるや粘膜が腫れてきた。全身にじんましんが出た。
殻をむいていたら手がかゆくなって、腫れあがってきた(接触蕁麻疹:せっしょくじんましん)。
魚の原因物質は、パルブアルブミンとコラーゲン、カニ・エビはトロポミオシンという筋肉の収縮にかかわるたんぱく質です。カニ・エビは、きっと甲羅の成分(キチンなど)が原因だろうと長い間勘違いしておりました。
参考にしたWebサイト:
かっぱの食物アレルギーのトリビア
アレルギー支援ネットワーク
参考文献:濱田 友貴; “魚貝類アレルゲンに関する食品化学的研究”, 日本水産学会誌, Vol. 71, pp.527-530 (2005) .
関連記事:口腔アレルギー症候群(パンを食べてから運動したら意識を失った)
魚アレルギーの原因となるパルブアルブミンは、初めて魚介類のアレルギー原因物質として発見されたもので、最初タラ(タラアレルギーがヨーロッパには多いようです)、次にアトランティックサーモン、マアジ、コイからも発見されました。
魚以外には両生類が持っているそうで、実際フランス料理で食べた食用カエルでのアレルギー症例が報告されています。魚アレルギーの新しい原因たんぱくとして濱田先生たちが見つけたのがコラーゲンです。
甲殻類のアレルギーの原因であるトロポミオシンは筋肉をもつ生物すべてにありますが、魚類や哺乳類のトロポミオシンはアレルギーを起こしやすいカニ・エビとはタイプが異なるようです。
カニやエビが持つアレルギーを起こしやすいタイプのトロポミオシンは、タコ、イカ、カキ、アワビ、サザエなどの生物(あえて食べ物とはいいません)も持っています。さらに、ゴキブリなどの虫類も同じタイプのトロポミオシンを持つようです。ゴキブリは食べませんが、屍骸などがほこりとなって舞えば、また喘息や皮膚炎の原因になるかもしれません。
これら3種類のたんぱくの溶け出し方がちょっと面白い。
パルブアルブミン:水に良く解ける・・・スケソウダラのすり身製品(かまぼこ、ちくわ、はんぺん、さつまあげ、魚肉ソーセージ)は、パルブアルブミンのアレルギーがある患者に対してアレルギー反応を起こさなかった。すり身の中ではイワシを使ったつみれのみが反応を起こした。・・・タラのすり身を作る工程では水さらしをするそうです。この段階でパルブアルブミンが洗い出されてしまうためだそうです(濱田先生たちは、実際にすり身を使って確認実験をしています)。
・・・・鯉の洗いはどうだろう・・・くだらないことを思いついてしまった。
コラーゲン:水に溶けません。熱を加えないと出てきません(80℃、20分間で抽出されるそうです。ただ、鮮度が落ちると分解して出て来るそうです)。
・・・・鮮度のいい刺身ならOKということだろうか?
トロポミオシン:塩水にしみだして来るそうです。耐熱性(少々熱しても壊れない)。
・・・・カニは塩ゆでしありますね。カニの身から出るしょっぱい汁は、アレルギーの成分もたくさん含まれているということでしょうか?
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ブログを見るのをとっても楽しみにしています☆これからも楽しく読ませて頂きますね(*^_^*)
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納豆アレルギー私に当てはまり、初めて知りました。興味深いです。
私は他に甲殻類アレルギーで、しかし、生限定なんです。えびせんべいとか大丈夫です。
生もの限定ってあり得るんでしょうか。