肘のでっぱりのまわりや、足首の特に外くるぶしのまわりの皮膚の下に袋のようなものがあって、なんだか液体がたまっている感じがする。ぶよぶよする。赤みと熱感もある。
このブヨブヨした状態は滑液胞(かつえきほう)といいます。そこが炎症をおこすと滑液包炎(かつえきほうえん)です。
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肩、肘、坐骨結節(ざこつけっせつ:椅子に腰掛けた状態でお尻の下に手を入れると左右に触れる骨のでっぱり)、膝、足首、などの関節周囲には滑液包(かつえきほう)という液の入った袋があって、クッションの役割をしています。普通は意識しませんが、この袋が腫れてくることがあります。注射で抜くと、黄色いネバーとした液が引けてきます。炎症がなければブヨブヨしているだけですが、炎症がおきると赤くなって、触ると熱感も感じるようになります。
軽ければ鎮痛剤、バイキンが入って感染を起こしている場合は抗生物質による治療などが必要になります。炎症がなければ放置してもかまいませんが、整形外科に紹介します。
肩、肘、膝、足首にできた場合はほとんどが最初から整形外科を受診するのでしょう。皮膚科の外来では年に2-3人の患者さんをみる程度です。
以前、坐骨結節周囲の皮膚の下にぶよぶよした水がたまった袋があり、赤みと熱感のある患者が来たことがあります。褥瘡(じょくそう:とこずれ)がうたがわれて紹介されてきました。はじめは何がおきているかわからなかったのですが、調べてみると尾てい骨のところにも滑液包があるということを知りました。抗生物質の点滴で炎症はひけて退院されました。
メルクマニュアルには、仕立屋あるいは織工の尻にできると書いてありました。椅子でこすれてできるのでしょうか。