今日は当地でローカルな研究会がありました。そこで帯状疱疹になった方の家族が水疱瘡になる率を調べた報告がありました。開業している新澤みどり先生からの報告です。忙しい日常診療の中で、長い期間かけてこのようなデータを出す姿勢に頭が下がります。患者さんからの素朴な質問に対してきちんと答えるためにいろいろ調べてもきちんとしたデータが見つかることは意外と少ないのです。
例えば、
帯状疱疹になった患者さんに、
「家族にはうつらないでしょうか?」
「孫の初節句の席に呼ばれているのですが、行ってもいいでしょうか?」
「孫と一緒に風呂に入ってもいいでしょうか?」
「娘が妊娠中なのですが大丈夫でしょうか?」
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梅の枝に花が付き始めました ポップコーンのようです 春です。
焼きおにぎり 蕗味噌+醤油味
月: 2013年3月
皮膚の模様ができるわけ(事件は現場で起きている)
週に1回、自分が興味を持った論文をみんなに紹介する会があります。抄読会(しょうどくかい)とかJournal Clubなどと呼びます。半年に1回程度自分に順番が回ってきます。今日が自分の当番でした。自分にとって異分野の論文を読む場合は、用語の解説などを含め、準備に時間が必要です。時間もなかったので最近読んだ中で面白かった論文”Changing clothes easily”を選びました。大阪大学の近藤滋先生達のテーマである、動物の模様はどのような仕組みでできているのか?という論文です。
日常の診療では、色素のパターンによってほくろやメラノーマ区別するのですが、良性と悪性を見分ける普遍的なポイントは規則性です。例えば良性のほくろは斑紋ならサイズや分布、網目なら網目の紐の幅や網目の目のサイズに規則性があります。つまり良性は一様です。でも斑紋や網目のパターンはどのようなしくみでできるのでしょうか?皮膚の表面が削れても皮膚のしわは前と同じように復活します。これは皮膚の下に上が欠損しても復活できるように情報が備わっているのでしょうか?生まれつき細胞に位置情報がインプットされているのでしょうか?でもそんなことをしていたら情報量がとんでもない量になります。ずっと上から指図しなければならないシステムは脆弱です。
近藤先生が明らかにしてきた研究結果では、模様は現場の細胞同士のいがみ合い(近くでは互いを牽制する抑制系)と遠く離れればどちらか一方がもう一方の細胞集団に助けてもらう(促進系)という微妙な関係(対話?)でできるのだそうです。
卒業のシーズンです。末っ子がもらってきたお花
厳しい寒さを生き延びた野沢菜 急に育ち始めました
餅 春に合いません
光アレルギーでしょうか?
今日は春分です。暖かくなりましたが、風が強くて花粉がばんばん飛んでいてつらいです。
さて、これから顔や腕に皮疹ができて来院する方が増えてきます。スポーツや農作業などの屋外での活動が増えてくるからでしょうか。たとえば屋外での作業の後、顔や腕に赤いぶつぶつがたくさんできてきた。去年も同じころに同じ症状が出たからきっと光アレルギー(紫外線アレルギー、光線アレルギー、太陽光アレルギー)じゃないだろうかなどと考えます。でも、この時期は植物などによる単純なかぶれもよく起きます。
今回は単純なかぶれと光アレルギーを区別するポイントについて
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外で仕事
患者さんにフキノトウをいただいたので蕗味噌に
最後の生ハム 表面にびっしりと白カビが生えました。
見えているものと見ているもの
以前の記事(ワインと皮疹と舟を編む)で、学生の実習の初日に皮疹をなるべく正確に言葉で表現する遊び?をやっていることを紹介しました。でも現在の電子カルテには皮膚の写真もレントゲン写真もCTもエコーも病理写真も高解像度で載っています。皮膚科の診断は見慣れた疾患であれば見た瞬間に診断がつきます。ある一定の順序で所見をとることは誤診を避けるために重要ですし、一番所見を取れる人が言語化しておくことがチーム医療では大切ではないかなどといった理由を挙げて、正当化してきました。
でも、本当にそうなのか?時代遅れの習わしにすぎないのではないか?そんな面倒臭いことをしなくても診断はつくのではないか?という感じ(不安)はずっとあります。
新聞の書評に出ていた本「言葉が違えば世界が違ってみえるわけ」を読んでみたら、言語表現が物事の見え方に影響を与えるらしいと書かれていました。
人参のヘタを水に浸けておいたらかわいい葉が出てきた
ジャパニーズスタンダード
3月に入りました。昨日は当地も強風にみまわれ家の周りの物がいくつか飛び散りました。春一番だったようです。
今日も冷たい風が吹いていましたが、なんとなく春の気配がします。くしゃみも2-3度出ました。
今日のお題はジャパニーズスタンダード。かぶれを疑うが、原因がわからない場合にはパッチテストという検査を行います。パッチテストは患者さんの身の回りの物質(化粧品、草花など)で調べるのが基本ですが、ウルシのようにもともとかぶれやすい物質がありますので、そのようなものについては検査用の試薬がセットで売られています。日本人がかぶれやすい物質のシリーズとしてジャパニーズスタンダードという製品があるのです。
このシリーズで調べられるものをまとめておきます。
卒業シーズンです。 動画は今は亡きスティーブ・ジョブズのスタンフォード大の卒業式でのスピーチの関西弁版です。いろいろ意見は分かれるかもしれませんが、私は感動しました。