喉が痛くて熱が出れば多くは「風邪」ですね。普通は温かくしていれば遅くても1週間程度で山を越えます。
喉が痛くて高熱が出る病気で皮疹がない場合は他に甲状腺炎や気道周囲の感染症など、病気はたくさんあります。当然皮疹が出ない場合は皮膚科には来ません。
皮膚や口の中になにか皮膚炎が出て、+発熱+喉がすごく痛い場合に考える疾患もたくさんありますが、絶対に見逃してはいけない病気だけ書きます。
お盆過ぎから急に涼しくなり、この数日は雨がちです。このところの雨でバジルが急に大きくなりました。
8月も終わりますね。今年も残り1/3になりました。
1.薬疹:急に唇が赤く腫れてヒリヒリしていたり、眼が充血して、喉がすごく痛い(つばが呑み込めない)場合は重症です。スティーブンス・ジョンソン症候群といいます。マイコプラズマや溶連菌感染でも起きます。
2.HIV感染:成人、特に中年の男性。だるい、熱、皮膚に小さい赤い皮疹がまばらに出てきた、喉が痛い、1か月以内に感染の機会があった(当然、あまり言わない)。下痢をしている場合もあります。一緒に梅毒も調べます。HIV感染に梅毒感染が起きると、梅毒の症状の進み方が早く、いっきに3期、4期(脳症状)になってしまうからです。
3.天疱瘡:自分の免疫が皮膚を攻撃してしまう病気です。感染症ではありません。1か月以上歯肉や口の中がただれていて喉が痛む場合は可能性があります。口内炎が治りにくい場合は一度皮膚科へ。
4.成人スティル病:よくわからない病気です。リウマチ系です。関節も痛くなります。診断が難しいです。
5.伝染性単核球症:強い咽頭痛+皮疹+発熱からなる臨床試験問題が出たらまっさきに考える疾患です。EBウイルスの感染でおきます。血液に異形なリンパ球が出て、肝障害も起きます。ほとんどは自然に治ります。教科書で有名なわりには皮膚科ではめったにみません。まったく似たような症状で検査値も似ていて20歳以上で、絶対に見逃してはいけないのは、むしろHIVの感染早期です。
6.梅毒:だるくて、喉が痛くて、掌に数㎜の真ん丸い赤い皮疹がぱらぱらと出ていたら疑います。梅毒感染から1-2か月時間がたってから出る症状です。
7.麻疹(はしか):今は検査と保健所への届け出が必要な重要な感染症になりました。
「喉の奥がすごく痛い 皮膚にぶつぶつができてきた 発熱もある」への1件のフィードバック