母斑(ぼはん)は一部の皮膚の生まれつきの異常・・・あざ、のようなもの・・・の意味です(医学的な定義にはいろいろあって、もっと複雑ですが、簡単に言えば)。
病名としては、
色素性母斑(黒:ほくろ)、扁平母斑(茶色:へんぺいぼはん:コーヒー牛乳色のシミ)、脂腺母斑(黄色:しせんぼはん:赤ちゃんの頭部にできる生まれつきの部分的な脱毛としてみられる)、太田母斑(青:おおたぼはん)・・・・などがあります
赤ちゃんに起きた何らかの異常を母親のせいにする・・そんな時代がありました。“母斑”という言葉は明治に西欧の医学を輸入して、和訳して長い間使われてきた言葉であり、皮膚科医には使い慣れた用語です。とくに“母親からの遺伝”という意味で使ってる皮膚科医はまずいないと思います(個人の印象です)。だから、病名に“母”という文字が入っているのはよくないのではないか・・・という意見は昔からありました。
これらのことを歴史的に詳細に検証した素晴らしい論文があります。
村田洋三、「母斑」という用語について、皮膚の科学2018年6月号
近況写真(本文とは関係ありません)
春と夏がいっぺんにやってきた
鹿だったようです。円山の緑が美しいです。