すね(下腿:かたい)や足の甲に赤い網目が目立つ
お風呂上りにふともも(大腿:だいたい)に赤い網目が目立つことがあります。
皮斑(ひはん、英語でlivedo リベド)といいます。風呂上りに目立つ網目模様は、体が冷えると消えてしまいます。体から熱を逃がすために血管が開いただけですから、問題ありません。
でも、ずっと網目模様が続いている場合はちょっと注意が必要です。
ただ、寒いところで仕事をしていて、常に足元に電気ストーブなどを置いている方のすね(下腿)にできる赤あるいは茶色の小さい網目模様は、ひだこ(熱性紅斑:ねつせいこうはん)ですので、精密検査は不要です。でも何年も繰り返していると皮膚がんの原因になりますが。
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問題ない皮斑は、きれいな網目になっています。アミメキリンの模様です。
診察を受けたほうがいい皮斑は、網目の輪が切れています。網目の大きさもばらばらです。
樹枝(じゅし)状と表現したりします。
言葉だけの説明ではわかりにくいかもしれませんが、一本のまっすぐな枝の途中から垂直に枝が出て、新しく出た枝の途中からまた垂直な枝が出る、ということを繰り返したような形です。いろいろな枝でこのようなことが繰り返されると一見網目状にみえますが、輪は閉じておらず、形もばらばらになります。
そして、線もちょっとギザギザしてます。イナズマやマサイキリンの模様に似てます。
ある学生さんは、中身をくりぬいたゴーヤを刻んだときの断面に似ていると言いました。いい表現です。
このような模様が見えた場合は、皮膚の下の細い血管が部分的につまっている可能性があります。血管炎(けっかんえん)や抗リン脂質抗体症候群(こうりんししつこうたいしょうこうぐん)を疑って皮膚や血液の検査が必要です。
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