たこ、いぼ、うおのめ、は同じものか?

よくある皮膚の病気(7) たこ、いぼ、うおのめ
足の裏に硬いできものができて、歩くと痛い。
タコ、イボ、ウオノメ、などと呼びますね。
今日のお題は、タコ、イボ、ウオノメは同じものか? です。

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結論から、
タコ(医学用語では胼胝(べんち))、と、ウオノメ(同じく鶏眼(けいがん))は、皮膚の一部に外力(過重)が集中してできた角層の肥厚で、基本的には同じ仲間です。
イボ(疣贅(ゆうぜい))と名の付くものの代表は2種類あって、1つはイボを作るウイルス(ヒトパピローマウイルス)による感染症のイボと、中年以後の顔や腕、下腿にできるウイルスの関与していないイボ(脂漏性角化症)があります。足の裏にできるのはウイルス性のイボです。ウイルス性のイボは周りの皮膚に感染して増えることがあります。ただ、ヒトからヒトへは濃厚な接触がないとあまりうつりません。
見分け方は?
タコはただ硬く少し黄色がかった均一は角化、ウオノメは中心が逆円錐形に刺さっていますので、中心部ほど色が濃くなっています。
イボは良くみるとタコのような硬さの中に、赤か黒の小さい点々が多数みられます(みられないものもありますが)。
小学生ぐらいまでの子供にはタコ、ウオノメはめったにできません(よほど過激なスポーツをやっているか、バランスがくずれているか、靴が合わない場合を除いて)。普通の子供の足に硬いものができたら、それはたぶんイボです。
治療は?
タコ、ウオノメは痛ければ削ります・・・・ただ、これは根本的な治療にはなりません・・・すぐ元に戻ります。・・・・理由があるからタコができるのです・・・続きは後日。
ウイルス性のイボは液体窒素などで凍らせたり、薬剤で焦がしたりします。ウイルスDNAが皮膚の一番深いところにある細胞に寄生していますので、ウイルスだけ殺すことはできません。皮膚ごと凍らすか、焼くかしないと治らないのです。


ここから先は半分フィクションです(あまりに非学問的で、一般の方に話すには恥ずかしい内容です。読み流してください。)。
私が学生の頃、実習中に先輩の医者にイボをみてもらった時、「凍らすか、焼くか」だと言われました。「痛いのは嫌だ」と答えたところ、「イボ地蔵に拝むか、治れー、と念じろ」と言われました。まじめに従った私のイボは3ヵ月後に自然に脱落しました。免疫が発動したのでしょうか?ただ、医者になって以後、未だに患者さんからそのような話を聞いたことはありません。イボはちゃんと治しましょう。

「たこ、いぼ、うおのめ、は同じものか?」への5件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    娘の足の指にできたイボの治療に通院しています。親指にできたのは2年くらい大事にしておいたので、何度液体窒素で焼いてもらってもなかなか死にません。隣の人差し指にうつったのはすぐに退治できました。最近手のひらの真ん中にも硬いものができて、やはりイボだと診断されました。
    感染性はそれほど高くないように思いますが、どのなのでしょうか?手の平も足の指から感染したのでしょうか?長く放置するとそれだけウィルスの巣が広がっているのでしょうか?

  2. SECRET: 0
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    >何度液体窒素で焼いてもらってもなかなか死にません。
    足の裏や指は皮膚が厚く、液体窒素が効きにくいようです。スピール膏をはって角質をふやけさせ、取り除いてから液体窒素を当てれば効きがよくなります(先生に相談してみてください)。スピール膏は病院でも処方してくれますし、市販もしています(市販しているもののほうが使いやすいかもしれません)。スピール膏は運動などすると張った場所からずれるので、夜のみ3-4日間使用するとちょうどよいかもしれません。
    保険診療ではありませんが、モノクロロ酢酸という酸で腐食させたり、ビタミンDの軟膏なども効くことがあります。また、あまりに長期間効果がない場合は、麻酔をしてメス、はさみ、電気メスなどで一機にとってしまうこともあります。
    > 感染性はそれほど高くないように思いますが、どのなのでしょうか?手の平も足の指から感染したのでしょうか?長く放置するとそれだけウィルスの巣が広がっているのでしょうか?
    おっしゃるとおり、かなり濃厚に接触しないと感染しないと思います。手の平も、たぶん足からうつったのだと思います。水仕事や釣りで手がしょっちゅうふやける方にイボがどんどん増えたことがありました。手や足の汗が多く、ふやけやすい方はイボが増えやすいのかもしれません。皮膚はふやけるとバリアが壊れますので。経過についてですが、長く放置してもあまり増えない場合もあります。自然に消えてしまうことさえあります。

  3. SECRET: 0
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    友達のまだ小学校一年生の男の子が、手に、たくさんのイボ?、たこのようなものが出来てるんですが、ウイルス性のものでしょうか?
    心配です。
    病院に行く事をすすめましたが、心配です。

  4. SECRET: 0
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    先生のお話にイボ地蔵を拝むか念じろというお話がありましたが、うちの娘が4-5歳の頃、足の裏に大きなイボができ、スピール膏を貼っていましたが、中々治らず。
    上の子は皮膚科で冷凍凝固法にて処置していましたが、
    痛いので、どうしようか迷っていました。
    そのうち手の指にもうつってしまい、上の子とは別の皮膚科へ。
    すると、先生はまだこの年齢ならいけるかな??と、消毒液と、魔法の言葉を教えてくれました。
    1日数回、消毒しながら「イボ取れろ、イボ取れろ?」
    と、口に出して念じるのです。
    それと、「この薬(消毒薬)塗ったら治るからね」と、声かけ。
    すると、ぽろり。
    びっくりしました。
    スピール膏を貼っても、やはり菌が死なない事には治らないんですね。
    やはり、本人の免疫が一番でした。

  5. SECRET: 0
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    貴重なお話をありがとうございます。やはりこういうことは起きるんですね。診察された皮膚科の先生もすばらしいですね。私も若い頃は抵抗がありましたが、どうせ治療薬を出すなら治るぞと暗示をかけて(タダですから)念じるという方法は有効ではないかと思っています。イボの大家であるの某先生もとにかく治してやろうという意気込みが大事だとおっしゃってました。でもイボが治ってなによりでした。

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