皮膚安全性症例情報ネット(SSCI-Net)(http://info.sscinet.or.jp/idea.html)からJapanese baseline series(JBS)2015の2021年度陽性率が発表されていました。Japanese baseline series(JBS)2015はよくかぶれる代表的な物質をセットにしたパッチテストシリーズです。かぶれの原因がわからないときに、患者さん自身が触れている候補に加えて、このシリーズも一緒に調べることで思わぬ原因を突き止めることができる場合があります。
さて2021年度報告例中の陽性率上位は以下でした。検査用の物質名を簡略化して示します(正確性に大きく欠けます)
金 29.8%(金属多いですね)
ニッケル 26.6%
コバルト 8.7%(ビタミンB12製剤メチコバールにも含まれます)
パラフェニレンジアミン 8.5%(毛染め剤です・・海外に比べて日本人に多いそうです)
ウルシオール 7.4%(漆です・・・日本人に多いそうです。JAPANだからね)
カルバマミックス 5.3%(ゴム製品です)
*化粧用のスポンジパフにも入っているので注意してくださいとのことです。
香料ミックス 4.1%
ホルムアルデヒド 3.3%(接着剤・・・スポーツ用品に注意とのこと)
フラジオマイシン硫酸塩 3.2%
(いろんな外用剤に入っています。リンデロンAとかネオメドロールEEとか)
イソチアゾリノンミックス3.1%(防腐剤。増加傾向にあるようです)
報告例の性差は男性2:女性8で、女性に多いですね。化粧でしょうか?男性よりちゃんと病院に来るからでしょうか?