今年の大ヒット「Let it go」が終わり、紅白歌合戦も中盤にさしかかりました。今年を簡単に振り返ります。
今年は鮭2匹を燻製に。
1月:降圧剤による薬疹、空気中に舞う物質(松脂や有機溶剤:airborne)によるかぶれ、巨人の星とメラノーマについて書いた英文記事の補足、かかとのひび割れの治療、について書きました。
2月:肌の色と紫外線(住むべき緯度と肌の色の関係をダーウインは認めていなかった?というTEDの紹介)、結核菌とホモサピエンスの大移動(今年一番力を入れた記事でしたが拍手は1のみでした)。大雪で幹線道路や鉄道が止まりました。庭に雪洞が作れました。
3月:小さいお子さんの手に砂かぶれのようなかゆい皮疹が出るウイルスによる病気、天然痘、唇が荒れてカサカサする。ブログを始めて8年目に入りました。
4月:アトピー性皮膚炎の方の入浴方法、皮下にできる結核、皮膚の膠原線維をつくる細胞(線維芽細胞)の系譜、小さなお子さんが飲める抗ヒスタミン剤について、テルマエロマエと傷にしみない水。10年ぶりに職場仲間と花見をやりました。桜吹雪がきれいでした。
5月:歯肉や口の中のただれが治らない(天疱瘡)、陰嚢のかゆい皮疹、「?くなって言えない」。リトアニアに行きました。首都ビリニュスは小さいけれどとても落ちついたきれいな街でした。でも大国の支配が続いたその歴史に心が痛みました。
6月:皮膚科学会と職人、慢性じんましんの治療、ダニに喰いつかれてうつる病気。学生時代からの友人が遊びにきてくれました。旭川に行きました。札幌で学生時代の友人が集まってくれました。職場の仲間と近所の山の上のホテルに行きました。すばらしいホスピタリティーでした。
7月:心と皮膚の関係(皮膚科学会総会の講演より)、スネにかゆい皮疹ができたときに考える病気、首やわきに小さい茶色いいぼがたくさんできた、帯状疱疹の治療、について書きました。この月には関係していたメラノーマの新薬が世界初の薬として承認されました。今年は1回だけでしたが犀川を下りました。
(紅白ではニューヨークからLet it go)
8月:”The hot never bothered me any way”という題名でデング熱について書いたらまもなく代々木公園にいた患者に発症したというニュースが入ってびっくりしました。赤ちゃんの頭に生まれつき丸い脱毛があった時に考える疾患について、がん治療学会、について書きました。雨ばかりの月でした。
9月:手足のメラノサイトの母のすみか、ロキソニンとデング熱、手が冷たくて赤い。韓国の大邱に呼んでもらいました。いろいろな先生や研修医とたくさん話せて楽しかった。滞在中に御嶽山が爆発し、韓国の先生たちが心配してくれました。
10月:下腿(スネ)に青黒いシミが増えてきた、手荒れとカニ(荒れた皮膚から食物が入り込むとアレルギーになりやすい)。韓国で講演したメラノーマの病理のスライドをSlideshareというサイトにアップしてみました。今年はあまり新しいことができなかったのですが、Slideshareへの公開はよい経験になりました。青森に行きました。街に大好きな高倉健のポスターが貼ってあったので撮影してアップしたら、しばらくして健さんの死亡が伝えられました。
11月:ガンバ(イタリア語で脚)とセンチネルリンパ節とUCLAの思い出にかこつけて地元のサッカーチームがJ1に昇格した記事を書きました。ブドウの表面についている菌の一部が7000年前にヒトのニキビ菌がうつった?という論文の紹介、チョコと金属について書きました。チューリッヒに行きました。天気は良くなかったけれどきれいな街でした。物価がものすごく高かった。
12月:シモヤケ、メラノーマは遺伝子変異が最も多いがんですが、それゆえに免疫の攻撃目標となる異常なタンパクができやすいという論文の紹介など。関係していた2番目のメラノーマの新薬が承認されました。
今年もなんとか月に3-4個の記事を書くことができましたが、反省点はよくある皮膚病については(ネタ切れもあって)記事数が少なかったことや、拍手の多い記事がなかったことです。理由はわかりませんが1日あたりのアクセス数も夏ごろから激減してしまいました。めげずに来年(あと1時間半後ですが)も続けます。
石川さゆりの天城越えのバックが千住博さんの絵だ。NHKすごい。