皮膚は表面から、表皮、真皮、そしてその下に皮下脂肪、さらにその下に筋肉があります。手の甲の皮膚をつまんで持ち上げて上がってくるのは表皮と真皮です。皮膚には汗の管、毛、脂の腺、血管、神経など、たくさんの器官がありますが、それらを支えている(間を埋めている)のが膠原線維(こうげんせんい:成分はコラーゲン)や弾性線維(だんせいせいんい:成分はエラスチン)です。伸び縮みにも関係しています。これらの線維を生み出しているのが線維芽細胞(せんいがさいぼう)です。膠原線維や弾性線維は毛や神経や血管などの間を埋めている成分(間質)ですから割合地味です。縁の下の力持ちではありますが、脇役のような感じでもあります。
この一見地味な線維芽細胞にも系譜があることがわかりました。昨年末のNatureという雑誌に載った記事から。
1年間の勢力争いはオレガノの1人勝ち
タイム
ホースラディッシュ(昨年の新人)と三つ葉
イチゴの花も咲きました
山椒の芽
今年4年目の小梅と3年目のどんぐり
レモンバームも
カテゴリー: 雑記帳
アトピー性皮膚炎のお子さんの入浴方法
アメリカの皮膚科学会が勧めるアトピー性皮膚炎のお子さんの入浴方法です。主な点のみ紹介します。
越冬野沢菜
まる7年
ブログを始めてから今日でちょうど7年になりました。好奇心が強いのでいろいろなことにすぐ手を出すのですが、子供の頃から現在に至るまでことごとく3日ぼうず(1日で終わったことも数々)でしたので、このブログに関してはよく続いているほうだと思います。これまで訪問してくださったすべての方に感謝いたします。
さて、”7年”と”皮膚科”から無理やり連想すれば、マリリンモンローと疥癬が浮かんできます。7年前の記事で取り上げていました。
マリリンモンローとダニ
風は冷たいですがなんとなく春めいてきました いつのまにかオオイヌノフグリが
雪がとけてフキノトウが顔を出しました すでにかなり開いていました 蕗味噌にします
巨人の星とメラノーマについて書いた記事が無料で読めるようになりました
3年経ったからでしょうか。雑誌に載った”巨人の星と美奈さんとメラノーマ”の記事が全文無料で読めるようになりました。
Malignant melanoma in Star of the Giants (Kyojin no Hoshi) Lancet oncology 2011
雪がどんどん積もっていきます
畑も炉も雪の下
久々の大雪になりました 雪洞を作ってみました
2014年元旦
2013年 大晦日
今年も最後の日になりました。個人的なことを含め今年1年を振り返ります。
今年一番拍手をたくさんいただいた記事は、帯状疱疹は他人にうつるか?でした。
続いて、
拍手7が、酒さ様皮膚炎(3)と左肘から先がむくんだ(乳がんだった)
拍手6が、新年のご挨拶、納豆と足の臭い、ドイツ(ハンブルグ)出張の記事(付属の写真+駄文?)でした。
ありがとうございました。
春にいただいたフキノトウについていた根を植えておいたら出ました。
霜に当たった野沢菜
皮膚診療 はじめの一歩
初めて自分1人で書いた書籍を出版することになりました。今日出版社から刷り上がったばかりの書籍が届きました。学生や研修医、若い先生向けに浅い内容になっています。昨年アップした電子書籍を母体に多くの図やテーマを加えて発展させました。小型の薄い本ですが、原稿の準備を始めてから出版まで1年かかりました。編集者の方にお世話になりました。このブログの過去の記事も載せました。売れ行きはどうなることやら。ちょっと心配です。
皮膚診療 はじめの一歩(Amazon)
日本癌治療学会2013
今週末は京都でした。3年前まで皮膚がんのセッションの会場はガラガラでした。でも2年前に急に会場に人が増えました。一瞬喜んだのですが、理由は整形外科と合併セッションになったからでした。でも、昨年は皮膚科単独のセッションにもかかわらず観客が増えました。医師以外の職種、メーカーや臨床試験センター(臨床試験を支える部門)の方の参加が増えたからです(たぶん)。皮膚腫瘍の新薬がたくさん出てきたことが関係していると思います。
昨日のセッションで座長の先生にいただいた質問がよかったです。「立ち見がでるほど、観客がいることについてどう思いますか?」でした。「エネルギーをもらえました」と答えました。座長の先生も「私も一緒です」と言ってくれました。
京都は連日雨でした。帰りに京都駅の伊勢丹でやっていた藤田嗣治展を見て来ました。最近はいい絵をみると心が騒ぎ、そして少し落ち込みます。絵が少し見えるようになってきたのかもしれません。
日本癌学会
横浜に来ています。癌の基礎的な研究に関する学会です。初めて参加したのはもう25年ぐらい前になります。この間いろいろ流行り廃りがありました。私自身、久しぶりの参加です。皮膚がんに特化しない一般的な癌に関連する学会に参加する皮膚科医はもともと極めて少ないのですが、日本癌学会の参加者は特に少なくて10人もいないかもしれません。
今日の午後、癌研究に対するこれからの国家戦略ついてのパネルディスカッションがありました。会長のシカゴ大の中村祐輔先生、癌学会の重鎮のほかに、内閣府、厚生労働省、文部科学省の担当の方、そして患者団体の代表の方がお2人参加されていました。このような基礎的な学会のゴールデンタイム(学会中日の午後)に、患者さんの代表が参加し、さらに(痛い言葉を浴びせられるかもしれないのに)行政の方が参加するシンポジウムというのは珍しいのではないでしょうか。
癌対策のため癌対策基本法が施行されて30年経が経ちました。基礎研究の成果はあったかもしれませんが、創薬に関してはここ10年頭打ちで、輸入超過額は昨年1兆数千億、今年は2兆円程度になるのではないかとのことでした。基礎的研究では負けていないのに、実際の薬として患者さんのところまで届けるシステムが脆弱だと言われています。せっかく日本で生まれた芽なのに、育てるために外国にパテントを売り、外国で製品化する。これを高いお金を出して輸入するのはつらいことですね。
情熱と愛を持って日本皮膚悪性腫瘍学会
40度越えの甲府からもどってきました。甲府を出るときの車の計器に表示された車外気温は43度でした。
日本皮膚悪性腫瘍学会は文字通り皮膚がんの診断や治療について討議する研究会です。昔ほどではないですが、診断や治療法についてけっこう厳しいご意見をいただける会です。でも、自分では気づかなかった問題点を指摘され、(もちろん納得できない点もありますが)、来週からの診療に生かすことができます。自分の施設のレベルや問題点を知ることができます。出席するようになって四半世紀が経ちました。自分にとっては一番親しみを感じる学会でしょうか。
皮膚がんの専門医を増やすための医師向け宣伝用ブースも今年から開設されました。一般の方がほくろを見てください、と立ち寄ったり、道を聞かれたり、となかなか広い業務をこなしていました。会議が終わる最終日の午後3時過ぎになると、なんとなくほっとした雰囲気がただよい、ちょっとした寂しさも感じます。また来年。
朝顔が満開です
パッションフルーツの花 秋からの2度目の結実に期待
自家製パッションフルーツ おいしかった