ダニに喰いつかれてうつる病気

ダニはいろいろな目的で動物の血を吸いますが、中には体の中に菌を持っている奴がいて、血を吸うときに一緒にその菌が一緒に送り込まれてしまい、発病することがあります。
ダニが媒介する5つの病気(日本で発病する疾患)
ツツガムシ病、日本紅斑熱、発疹チフス、ライム病、重症熱性血小板減少症候群
ougatou2014-1
今週末は同僚と職場の旅行 今年はわが街を見下ろす山の上のホテルへ 梅雨時なのにすっかり晴れて得した気分 ワールドカップ日本対コートジボアール戦を下界で見るため、朝食後すぐに下山しましたが、負けちゃいましたね。残念。
ougatou2014-2
近所を散策した後は首まわりにダニが喰いついていないかチェックしました

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慢性じんましん 治療の順番

慢性蕁麻疹(まんせいじんましん)の慢性(まんせい)という意味は病気によって違います。じんましんについている慢性は発病してから6週間以上続いている、という意味です(国際的には)。日本では1か月以上続いている場合を慢性ジンマシンといいます。でも、この1か月とか、6週とか、区切る根拠はあるかというと、実はあまりないようです。ただ、蕁麻疹の多くは1か月あるいは6週間以内に自然に治ってしまうことが多いので、1か月あるいは6週以上続く場合はかなり治りにくいと予測できるので、そんな意義はあるのかもしれません。どのくらい治りにくくなるかというと、1-2年後に完全に治る確率は3-4割です(報告によって値は大きく異なります)。今回はどのように治療薬を選択していくか?という点について。
to sapporo FDA2014
先週末は久しぶりに北海道
kitami to asahikawa 2014
運転士さんのうしろに張り付いてしまった

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職人

先週末は日本で最大の皮膚科に関する学術集会(学会)が京都で開催されました。テーマは「皮膚科の職人魂」でした。
itigo enndou 2014JUN4
苺とサヤエンドウ収穫
bajiru koriannda 2014JUN
バジルとコリアンダーと自生してきたトマト
endou2014JUN
今年のサヤエンドウは元気がよい
tomoenpou2014
良い季節です。友が遠方より来てくれました。

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「かくな!」って言えない

数年前から「掻かないようにね!」と言うのを(極力)止めました。かゆいから掻くのだから、掻くのはこっちの(皮膚科医)の責任だと思ったからです。じゃあ、なんて言っているかというと、まず、「かゆみを止められなくすいません」、次に(機械性蕁麻疹など、皮疹がないが、掻くと赤いミミズばれが出てくるような皮膚疾患には)「掻きたくなったら10-30数えてください。数え終わってもまだ掻きたければしょうがないです。掻いていいです」。
hibiya2014may25
先週末は築地・汐留、今週末は日比谷。東京も新緑に包まれています。いい季節です。

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陰嚢の裏側がずっとかゆい  皮膚が固くごわごわになっている

陰嚢の裏側がずっとかゆい。皮膚が固くごわごわになっている。
陰部は受診するのをためらう部位です。陰嚢(袋)の裏側が何年もかゆく、皮膚が固くごわごわになっている。薬をつけるとしばらくよいがすぐにもどってしまう。このような症状で受診される方は少なくありません。ほとんどすべて、こじらせた(長期間掻いていた)慢性の湿疹だと思います。
陰部のかゆい皮疹については、必ず白癬(ミズムシ、タムシ)を除外しないといけませんが、なぜか陰嚢はほとんど白癬になりません。
vilinius2014-2
天気はほとんど曇り+小雨、時々晴れ、といった感じでした。雨はすぐ止むのであまり気になりません。晴れ間が出て、暖かくなると人がわっと町に出てきます。
vilinius2014-1
周辺の大国に支配されてきたリトアニアの厳しい歴史を知りました。

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リトアニアにいます

リトアニアの首都ビリニュスにいます。皮膚がんの研究会に出席するためです。堰を切ったようにメラノーマの新薬の治験が始まっています。どの薬をどの順番で、どのような組み合わせで、そしていつまで使うのか(いつ止めて、他の薬にスイッチすのか?)といったことが課題です。
vilnius1
古い教会のそばの建物 街並みはもっときれいです
vilnius2
町中を流れる川 片側だけでも護岸がないと川は美人になりますね

口の中のただれが治らない しみる 歯肉が 口唇が

天疱瘡(てんぽうそう)という病気があります。自分の免疫(外から入ってくるばい菌に対抗する軍隊です)が自分の皮膚を攻撃してしまうようになった病気です。自分に向けて自軍がミサイルを撃つ病気ですので「自己免疫疾患」といいます。
皮膚にミサイルが飛ぶと皮膚はただれるか、水疱になります。攻撃する部位によって症状が変わりますが、皮膚のもっとも浅い部位(うわっつら)を攻撃される病気が「天疱瘡」です。この病気がやっかいなのは、病気の出始めは口の中や唇、鼻の中、結膜にしか症状がなく、皮膚は問題ないことが結構あるのです。何か月間も口の中にしか症状がないことも少なくありません。口の中が何か月もただれる、食べ物がしみて食欲が落ちる、体重が何キロも減ってくる。
関連記事:口の中や唇のただれが治らない
2014MAY5
ブルーベリーにたくさんの花が付きました。マルハナバチも来ています。たくさん実がなればいいな。今日はこどもの日で、近所の神社の祭礼です。花火を見に外に出たら田んぼからカエルの鳴き声が聞こえてきました。今年は冬が厳しく長く、春も遅かったような気がしていましたが、夏は近いかもしれません。

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テルマエ・ロマエ

家人に誘われて見てきました。いい映画ですね。面白かったです。戦いで傷ついたグラディエーターたちが傷を癒す場面で、「こんな沸かしただけのお湯につかっても傷は癒えない・・・」みたいな表現が出てきます(正確なセリフは忘れてしまいまいました。だいたいの感じです)。私も「そうだ!」と思いました(私がそうだと思った点と原作者の意図とは大分ずれていると思います)。真水は傷にしみるのです。
以前、記事(草津温泉と皮膚)にもしましたが、「温泉はいろいろな成分が溶け込んでいるので真水より浸透圧が多少高い。したがって、真水よりはしみないはずだ」、「傷に布を巻いて細菌感染がおきる状態より、毎日温泉に浸かっていた方が痛くないし、傷も清潔にでき、かつ治りやすいに違いない」とか、「自分が江戸時代に生きていて、もし大きな切り傷を負ったら温泉に塩を持っていくかも」、など、くだらないコメントが残っています。
2014APR29-1
飛び石祝日の29日 職場の仲間とお花見 桜吹雪の中でのべーべキューになりました 春が行きます
2014APR29-2
差し入れの鮎です おいしかった

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7歳未満のお子さん(乳児・幼児)に適した抗ヒスタミン剤はなんだ?

7歳以下のお子さん、特に2歳以下のお子さんに認可されている抗ヒスタミン剤の種類は限られています。抗ヒスタミン剤は進化しており、ここ10年ぐらいの間に眠気などの副作用が少ない安全性の高い製品がいくつも出てきています。ただ、残念なことに小さいお子さんへの適用が取れていないものも結構あります。お子さんが飲める抗ヒスタミン剤については以前にも記事にしたことがあるのですが、しばらくたっているので久しぶりに調べてみようと思い、Googleに「小児」x「抗ヒスタミン剤」と入れてみました。2011年8月の当ブログの記事がトップにヒットしてしまいした。これはいけません。ちょっとまとめてみます。
関連記事:子供が飲める抗ヒスタミン剤 2011
2014APR26
チューリップも咲きました

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