UCLA-5 何とか1週間クリアー

今日は、別の病理の教授と一日中皮膚生検のプレパラート(小さいガラスの上に薄く削いだ生検(皮膚の一部を切除したものをホルマリンで固定し、固まった標本を薄くスライスしたものをガラスに貼り付けて、染色(色をつけた)したものを顕微鏡でみてました。ここまで説明すると長いですね。関係者間では”病理見てた”で終わりですが・・・。医学関係者用語で再び: 「午前中何してた?」「00教授と病理見てた」(終わり)。
今日は30度以上でしょうか。真夏のようです。痛いぐらいの日差しです。街路樹(ソテツの背の高いやつ)に目を刺す紫外線が降り注ぎ、ビビッドな、これがカリフォルニア(って、良く知りませんが、たぶん)ていう空気です。
UCLA 次へ

UCLA-4 カリフォルニアの青い空

3日ほど雨が続いていました。今日は久しぶりに快晴。気温も上がりました。今朝は早起きして、サンタモニカのジョン・ウェイン癌研究所とその向かいのセント・ジョーンズ病院へ。薄暗い中を7時ちょっと前の路線バスに乗りました。通勤、通学でいろいろな人が乗り降りします。バックを背負った小さな小学生が大人にまじって乗り込んできた時は、自分の子供が小さかった頃を思い出してしまいました。
今日は8時からの皮膚腫瘍カンファレンスから・・・
UCLA構内
UCLA構内
St Johns

“UCLA-4 カリフォルニアの青い空” の続きを読む

UCLA-3 シャツとネクタイを買いに行った

三日目
朝、出勤したら、ショッキングピンクの服で包まれた巨体の秘書さんが近づいてきて身分証を指差し、さらに大きな身振りで喜んでくれた。「これで公的に出入りできるはね」。ちょっとうれしくなった。
David geffen
David Geffen医学校:UCLAの医学部、歯学部、看護学部、公衆衛生学部ろ癌センターが入っています。こちらは何にでも人の名前がついているので、紛らわしいです。最初、David Geffen医学校はUCLAの分校かと思ってネットでロサンゼルス中を探してしまいました。

“UCLA-3 シャツとネクタイを買いに行った” の続きを読む

UCLA-2 皮膚科の検討会に出てみた

二日目
今朝は、8時からの・・・と予定表にはあった・・・皮膚科の症例検討会とミニ講義(ground round)から開始。病院は去年新築、病院名には大統領だったレーガンの名前が頭についてます。病院だったところは研究所になりました。なぜ病院が新築されたかというと耐震性が問題になったようです。「俺たちはいいのか?」という研究所の先生の意見も。
さて、5分前に着いたのですが、指定された会議室では他の科の検討会が行われていました。こっちでお世話になっている先生も直前に来ましたが、他にはだれも来ません。他の科の会も終わりません。
廊下で待つのも疲れるので、建物に1箇所あるエレベーターホール前の椅子で待ちます。
たまにドアが開いて、掃除の方、警備員、?の方などが降りていく。
待つこと30分。エレベーターのドアが開いて、白衣を着たモデルのような美女の一群が出てきました。一緒に待っていた彼と顔を見合わせてうなづく。これだ、きっと。
Ronald Regan
新病棟

“UCLA-2 皮膚科の検討会に出てみた” の続きを読む

UCLAに来ています

今UCLA(ロサンゼルス)の医学校に来ています。
センチネルリンパ節生検(センチネルリンパ節とは乳がんやメラノーマで最初にリンパ節転移を起こすと予想されるリンパ節のこと)という検査の本元で実際を見るために来ました。このリンパ節の見つけ方(検査)や取ってきたこのリンパ節の処理や小さい転移の発見のしかたなどを見るためです。2週間の滞在予定です。まだ時差ぼけで、顕微鏡を見ていると睡魔が襲ってきます。
関連記事:足の裏からのリンパの流れ
LA構内2
UCLA構内
ゲティー
ゲティーセンターから
main streat
サンタモニカ

“UCLAに来ています” の続きを読む

首のうしろから肩にかけて皮膚が硬くなっている。 赤みもある。

首のうしろから肩にかけて、背中の上の方が硬くなっている。
赤みもある。
痛くもかゆくもない。
皮膚が硬いのでつまめない。
だんだん出てきた症状で、特に急な変化はなかった。
糖尿病性浮腫性硬化症(とうにょうびょうせいふしゅせいこうかしょう)
・・・糖尿病ありませんか?
shitirin
秋です。
sannkakuduru
近所の里山産サンカクヅル(三角蔓) 、サンショウ、イグチ

“首のうしろから肩にかけて皮膚が硬くなっている。 赤みもある。” の続きを読む

ER救急救命室シリーズ8

急に見たくなって、レンタルショップに行きましたが、このシリーズはもうありませんでした。アマゾンで安く買えました。
8シリーズは初期メンバーの最終シリーズです。主人公?のグリーン先生が脳腫瘍の再発でスローンケタリングがんセンター(縦矢印に横棒が何本か入ったのがシンボルマークです。魚の骨を縦にした感じです)の主治医を訪問するシーンから始まります。もう手術の適応がなく、ガンマナイフ(放射線療法ですが、コンピューター制御で腫瘍のみに高濃度に放射線が集中するようにかける方法です。メラノーマの脳転移治療に良く使いますが、脳全体にかけたほうがいい場合があります、主治医の先生に相談してください)。
余命は何年かと聞いた時、主治医は月の単位だと答えます。グリーン先生はそれでもぎりぎりまでERで働いて、爪の間の棘を取ってあげた少女に「最後の患者になってくれてありがとう」といって職場を去ります。
最後をハワイで迎えます(番組タイトルはOn the beach)。バックに流れるのはこの曲です(Israel Kamakawiwo’Ole ‘IZ’ ‘Somewhere Over The Rainbow’ )。カッコ内を検索エンジンに入れると。美しい声とウクレレ伴奏が聞けるかもしれません。

体や腕に小さい赤いポツポツができている

お腹や背中や腕に、2-3mmの真っ赤な少しおわん型に盛りあがった、まん丸のできものがある。
2-3個しかない人もいるし、10個以上ある人もいる。
老人性血管腫(ろうじんせいけっかんしゅ)といいます。
名前わるいですねぇ。20歳代から出ますからね。だから私は「血管腫です」としか患者さんにいいません。
めったにないけど小さい血管腫がたくさんできる人の中に、全身の病気が関係している場合があります。くどいですが、めったにありません。血管腫だけでほかに症状がなくて元気ならば、ほとんどの方は問題ありません。次のような症状があれば病院へ。

“体や腕に小さい赤いポツポツができている” の続きを読む

肩から背中の上のほうにかけて小さい茶色のしみがたくさんある

背中の上半分に5mmほどの薄茶色のシミがたくさんある。よくみると、お花のようにまわりがギザギザしている。
光線性花弁状色素斑(こうせんせいかべんじょうしきそはん)といいます。過去に非常に強い日焼けをしたことが原因です。みんな同じような大きさと色と形をしていれば問題ないと思いますが、特別大きくて色の濃いものがあれば一度皮膚科へどうぞ。
ほっぺたのシミが気になる方は、こっちの記事
「両頬にシミが拡がってきた。治療は?」
背中やわき腹にまだらやスジ状のシミができている方はこちらを
「アカスリしてませんか?」

“肩から背中の上のほうにかけて小さい茶色のしみがたくさんある” の続きを読む

唇が腫れた!

今回はある日突然口唇(こうしん、くちびる)が腫れた場合に考える病気についてです。
まず、かゆくて表面がただれている場合は、かぶれなどがありますので、以前に書いたこちらの記事へどうぞ。リップクリーム、歯磨き粉、舌でなめている、濡らしたガーゼをしょっちゅう当てている、鼻つまっている。 そしてマンゴ食べませんでした?
・・・・「唇の荒れがなおらない」
体にもかゆい発疹がでていて、これが1日の間に出たり引っ込んだりを繰り返しているばあいは「じんましん」です。こちらの記事へどうぞ。
じんましんはどのくらい続くのか?」
「皮膚に字が書ける!!」
「じんましん:家族全員同じものを食べたのに、なぜ私だけ?」
あきらかに虫に刺された記憶もないのに腫れていたり、かゆくなかったり、それが何日も続いていたりする場合は次のような病気を考える必要があります。
ルッコラ
ルッコラの花

“唇が腫れた!” の続きを読む

上へ