ヘナでショック? 毛染めでショック?

前の記事の続きです。
毛染め、特に酸化染毛剤・・・一般的に良く売られているもの(ヘアカラー)・・・パラフェニレンジアミンやパラアミノフェノールを含むもの・・・がよくかぶれるという話を前回書きました。
ただ、かゆいだけなら時間がたてば治りますが、我慢して使っているうちにアナフィラキシーショック(蜂のショックと同じです)をおこす危険性があります。実際に死亡例が報告されています。私の同僚も普通の毛染めでかぶれるので、ヘナで染めたところショックをおこした患者さんがいたことを報告してます。

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毛染めでかぶれた

顔に突然かゆい皮疹ができて来院された患者さんに、必ずお聞きするのは毛を染めた日付です。
かぶれ(接触皮膚炎:せっしょくひふえん)の原因としては、ウルシが有名ですが、皮膚科医の中では毛染め剤(染毛剤、ヘアカラー、ヘアダイ)も原因のトップ5に入るのではないでしょうか。
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今回は、普通の毛染めでかぶれてしまう方向けの染毛剤について

久しぶりに川遊びです

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顔がほてる 赤ら顔が気になる

中高年以上の女性で、寒いところから暖かい部屋に入ったときなどに顔がほてって、赤ら顔になる。
だんだん赤みが引かなくなり、頬やおでこがずっと赤いままになってしまった。
酒さ(酒皶、しゅさ、Rosacea、ロゼイショ)の軽いタイプかもしれません。
酒さは特に原因がはっきりしない場合の病名です。
なお、酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)は字のごとく、”様”がついていますので、長い間ステロイドの塗り薬を使ったときの副作用で出る症状です。酒さとは違う病気です。
今回は酒さの治療(塗り薬や飲み薬を中心に)についてまとめてみます(米国の医師向け電子教科書UpToDateから)。
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niwadebi-ru

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おすすめのサンスクリーン剤(日焼け止め)

ゴールデンウイークですね。今年も三分の一が過ぎました。早いものです。
さて、気候もよくなって、暑さ寒さもちょうどよく、外に出る機会が増えてきました。毎年この時期になると、報道機関から紫外線対策についての問い合わせが来るようになります。
医学中央雑誌という日本語の医学論文検索サイトがあります。このサイトでサンスクリーン剤について最近の話題を探してみました。目新しい文献はあまりありませんでしたが、いくつかの製品についての効果を調べたた論文がありました。
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アシナガバチの巣(卵が産み付けてあった)

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コラーゲンは本当に肌によいのか?

いろいろなアレルギーを疑ったときに、最初にすることはお薬、健康食品のチェックです。先日、肌のために、補助栄養食としてコラーゲン(コラーゲンペプチド)を飲んでいるという方がいました。
コラーゲンは皮膚の重要な成分だ(私もそう思う)→だからコラーゲンをたくさん食べれば→皮膚にコラーゲンが増えて→美しい肌になる・・・というのが宣伝文句です。
でもコラーゲンを飲むと、本当に皮膚にコラーゲンが増えて、肌は美しくなるのでしょうか?たぶん普通の皮膚科医(私も含めて)にこんな質問をぶつけたら、多くは意味がないだろうという答えが返ってくるのではないでしょうか(推測です)。
ちょっと調べてみました。皮膚に効くというデータもあるんですね。
nozawana musi
暖かくなりました。越冬野沢菜と虫(名称不明)。

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宇宙へ

ついさっきまで、日本テレビZEROで国際宇宙ステーションに滞在中の若田さんとの実況中継をやっていました。滞在中に行われる実験に少しお手伝いをしたテーマがあって、それがJAXAのHPに掲載されました。データもつくばに届いたそうです。
軌道上における簡易生体モニター装置検証
若田宇宙飛行士による軌道上遠隔医療の技術実証の実施について
JAXAのHPから:若田宇宙飛行士は、STS-119(15A)ミッションで打ち上げられ、2009年3月より、日本人として初めてのISS長期滞在を開始しました。約3ヶ月半、ISS第18次/第19次長期滞在クルーのフライトエンジニアとしてISSに滞在し、STS-127(2J/A)ミッションで帰還する予定です。サイトへ
JAXA.jpg
JAXAのHPより 
CMのシリーズものを見てから、宇宙からみた地球の画像をみるとカップヌードルが頭に浮かぶようになってしまった。

昨年10月からのアクセス統計

肌寒い日が続いていますが、それでも少しづつ春めいてきました。庭の草や冬を越した野菜なども花をつけるようになりました。ブログ開始より2年経ちました。備忘録として半年間のアクセス統計をまとめておきます。
nozawana
野沢菜の花(撮影後に茹でて食べました)

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わかりにくい医学用語と智の呪縛(2)

前の記事からの続き
何度説明してもなぜ患者さんは理解してくれないのか?
講義内容がなぜ学生さんの頭の中に残らないのか?
最近売れ筋ビジネス本のタイトルみたいですが、最近読んだ本「アイデアのちから」の中に明確な答えがありました。
aidea

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わかりにくい医学用語と智の呪縛

昨年10月に、病院で使われている言葉が一般の方にはかなりわかりにくいという報道がありました。国立国語研究所からの報告です。そして今月7日に最終報告<「病院の言葉」をわかりやすくする提案>が同研究所のHPにアップされました。
特にわかりずらい、あるいは間違って理解している、あるいは新しい概念など、100の言葉について説明されています。多くの医療者などから意見を求め、それに基づいていくつかの改定を行った後にまとめられた提案です。大変ですよね。こういう仕事は。
このブログの最も大切にしているテーマも「わかりやすい言葉で説明する」です。国立国語研究所の提案に文句をつける気はまったくありませんが、ちょっと私なりの説明を試みてみました。

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肘の外側や足のくるぶしのまわりに水がたまっているみたいだ・・・ ぶよぶよする

肘のでっぱりのまわりや、足首の特に外くるぶしのまわりの皮膚の下に袋のようなものがあって、なんだか液体がたまっている感じがする。ぶよぶよする。赤みと熱感もある。
このブヨブヨした状態は滑液胞(かつえきほう)といいます。そこが炎症をおこすと滑液包炎(かつえきほうえん)です。
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爪の根元が腫れている。透明感がある。爪にスジが入ってきた。・・・粘液嚢腫(ねんえきのうしゅ)
花束
別れと出会いの季節です。子供がもらってきた花束。

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