局所多汗症のガイドラインが出た

手の平や腋の下に汗をたくさんかいて困っている方がいます。汗で書類がブヨブヨにふやけてしまう、ヒトと握手をするのがつらい、など。以前の記事でも取り上げたことがあるテーマですが、最近日本皮膚科学会から診断と治療に関するガイドライン(医者向けの手引き)が出ましたので簡単にまとめてみます。今回は画像が多くてすいません。続きはこのページの一番下にあります。
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現在飲んでいるお薬や持病(脳梗塞後や耳鼻科手術後)などによって汗がたくさん出るような状態になることがあります。今回は特に原因もないのに手や脇に汗がたくさん出るようになった場合について触れます。
まず、診断。原因となるような持病などがなく、次の6個のうち2個あてはまれば原発性局所多汗症(げんぱつせいきょくしょたかんしょう)の可能性が高くなります。(原発性とは原因不明で特に持病も無いのに起きた・・・という意味です)
1)最初に症状がでるのが25 歳以下
2)両方の手あるいは両方の脇に対称性にたくさんの汗をかく
3)寝ている間にはおきない
4)1 週間あるいはに1 回以上症状があること
5)家族にも同じような症状の方がいること
6)多汗によって日常の生活に問題があること
検査法:ヨードなどを吸い込ませたゼロックス紙やヨード液を皮膚に塗って乾いた後にでんぷん粉などをふりかけて、汗の出方を調べます。汗(水に)によって水溶化したヨードがデンプンと反応して色が変わります。ヨードデンプン反応ですね。
治療:大事ですね。
◎ 水酸化アルミニウム水溶液(20-50%)・・・まず試す。脇は単純に塗るのみ。手足は夜間アルミニウム水溶液を多様に塗ってから薄いビニール手袋やラップで被うとさらによい(ODTといいます)。
◎ イオントフォレーシス(手足を水道水の入ったパックに入れ、弱い電気を通電します)。良く効く。が、機械がある施設が少ないのでもっと普及するといいのに、というコメントがついてました。家庭用(個人用)に購入できるタイプのものもあります。
○ ボツリヌス毒素の注射(手)。
○ 交感神経の切断術:条件付:上に書いた治療でうまくいかず、さらに患者さんが強く望む場合。
○ 心理療法、精神療法
○~△ 抗コリン薬や安定剤などのお薬。
発汗試験で出てきたヨードデンプン反応、懐かしいですね。小学校の理科で、ジャガイモをむき、すりおろり、絞った液を乾燥させて、サラサラのデンプン粉を作ったことがあります(今の子どもたちはやるのでしょうか?)。皮のむき方を同級生の女の子たちにほめられて嬉れしかった記憶があります。子どもの頃から果物などの皮むき(皮が途中で切れないように最後まで)やキャベツのせん切り(なるべく細く)が好きでした。そういえば大学時代のクラブの合宿でも包丁使いの上手な先輩(男)がけっこういました。

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