舌の奥の方の表面に黒い苔のようなものが

舌の上、真ん中、奥から真中あたりまで黒くなっているのにある日気づいた。表面はミズゴケやビロード状でなんだか気持ち悪い。痛くもかゆくもない。
黒毛舌(こくもうぜつ:black hairy tongue)ですかね。病名もそのままですね。カンジダや枯草菌(こそうきん)によるものだといわれています。とくに大きな問題はありません。気になる場合は皮膚科へどうぞ。
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今年初めて植えた食用ホオズキ。右端にカメムシ
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あの猛暑はどこへ行ったのでしょう。今日は肌寒いぐらい。でも雨上がりにすばらしい夕焼けが。


先日、皮膚科の会議で先輩の先生が「枯草菌は金属をキレートするんだ。黒毛舌はカビの薬では治らない。消毒剤が効く」と言いました。なんでそんなことまで知っているんだろう。高齢の先輩たちの知識の豊富さにはいつも驚きます。
せっかく面白い話題を聞いたので、枯草菌(こそうきん)について調べてみました。この菌は熱に強く、鉄などの金属をキレート(簡単にいえば強くくっついて離さない)するグラム陽性桿菌(ぐらむようせいかんきん)です。グラム陽性桿菌とはグラム染色という検査で陽性(紫色になる)になる菌のなかで棒のように長細い形をしている菌をいいます。乳酸菌や枯草菌など多くの菌腫があります。ちなみにグラム染色陽性で丸い菌(球菌)には皮膚
に化膿をおこすブドウ球菌やレンサ球菌がいます。
枯草菌として有名なのは納豆菌です。熱に強いので藁(わら)をゆでると他の菌は死んでしまうのに枯草菌は生き残ります。大豆を入れれば枯草菌単独の世界ができ、納豆ができるということのようです。
枯草菌は金属(ネットでよくヒットする記事では鉄が多いようですが)をみんな自分にくっつけてしまい、他の菌が必要な鉄を独り占めすることにより自分だけが生き残る環境を作っているようです。恐るべしです。農薬としての利用研究が進んでいるようです。鉄とサイズが同じで3価のプルトニウムもくっつけるなんていう記事もありました。恐るべしです。

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