項(うなじ)に赤いあざがある

70歳前後の方の項(うなじ:後頭部)の髪の毛をかき分けたときに、ぽわーと赤くなっているのに気づいたということで、相談されたことがありました。赤いアザです。ウンナ母斑といい、多くの赤ちやんにあるアザですが、ほとんどは自然に消えてしまうと習いました。
「赤ちゃんのころからあったはずだよ。消えなかったんだね。」。でも、ご本人は若い時には気づかなかったと言います。
「70年間気付かずにいたんだね。見えにくいところだからね。」と説明したことがあります。実はまちがっていました。
一度消え、また現れるアザ: 東京医大皮膚科の三橋先生の論文より
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itigo 2012
路地に生えるイチゴ。今年はなぜか甘いがけっこうナメクジに食べられてます。泥とナメクジ予防(になるか?)の牡蠣ガラ。
kemusi asupara
いろいろな虫が出てきました アスパラガスの花になにかの幼虫
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今年も山椒にアゲハの幼虫
tyou noitigo 2012
木いちごにヒメウラナミジャノメ


三橋先生の調査では、1歳までの赤ちやんの82%のうなじに赤あざがありましたが、9歳時には4.5%に減っています。つまりほとんどは消えてしまうというのは本当です。しかし、思春期から20歳代にかけて31%に増加してきます。お年寄りでも3割ぐらいの方にアザがみつかったということです。つまり、一旦消えたアザがまた出てきたということです。
赤ちゃんのときに目尻や上まぶた、眉間の薄赤いアザ(正中部母斑、サーモンパッチ:サーモンの切り身のようなピンク色の盛り上がらない赤み)も消えることになってます。三橋先生の研究では、赤ちゃんの18%に顔面中央の赤あざを認めるが、入学後の児童には0-0.2%しか見つからないそうです。やはり消えるんです。しかし、40歳以上の大人の3-5%にまた赤アザが見つかるそうです。復活してくるんですね。
なぜこんなことが起きるのかわかりません。
生まれてから数日以内に赤みが出てきて、そのうち表面に小さい赤いブツブツができてきて、全体が赤くイチゴの表面のように盛り上がってくるアザを苺状血管腫といいます。これも自然に消えていくのですが、あとが残ることがあるので、早めにレーザーなどの治療をやったほうがよいという意見があります。
生まれたばかりの赤ちゃんにみられる赤あざは、少し遅れて出てから1-2年で比較的急に大きくなり、盛り上がるなどの変化が起きるが、自然に消えていくことが多い苺状血管種と最初から赤くて生涯消えない、小児期は形が変わらない(サイズは成長の分だけ大きくなる。)が、年を経るにつれて、表面にしこり状の盛り上がりがでてくることがある、単純性血管腫に大きく分けられていました。
しかし、最近は血管を作る細胞が増える腫瘍性(しゅようと言っても悪癖ではありません)と血管の太さや形の異常である血管奇形に分けられるようになりました。苺状血管腫は血管系腫瘍(血管腫)の中の乳児血管腫と呼ばれています。お母さんのお腹の中にいるときにできた血管腫は胎児血管腫と呼び、生まれてから消え始めるものと消えないものがあります。ウンナ母斑やサーモンパッチなどは血管奇形の中の毛細血管奇形に分類されます。
奇形という言葉はちょっと強すぎますね。そうでなくてもショックを受けている家族に説明するときは使いにくい言葉です。英語のmalformationを訳したものです。言葉の定義は本当に難しいのですが、血管の構造がおかしくなっている、なんだかわからない(原因はわかっているかもしれませんが)が血管が広がっている、という説明で済ませられたらよいのですが。でも、一番の心配はほっておいてもよいのか、何かしなくてはいけないのかということを見極めることでしょうか。

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