爪に黒い線が入っている 爪は記録用紙だ

ずいぶん前にも書いたテーマですが、昔の記事を今読み返してみたらあまりきちんと書いていないような気がしたので再度挑戦です。
基本は”爪は記録用紙だ”です。
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爪に黒い線が入っている
ボブマリーとメラノーマ
2015SEP10-3
ひどい災害を残して台風が過ぎ去りました。久しぶりに青空が出ました。アケビに付く美しい幼虫ということで今朝の地方紙に出てました。うちの庭にも(正確には隣の家からうちの庭に伸びてきたアケビのツルに)4匹いました。
2015SEP10-1
これは先週末に近所の里山で見つけたアケビ。
2015SEP10-2
今週は月と水が東京泊で、あっという間に1週間が終わった。


体は日々変化しています。体調の変化が記録として残りやすい組織が爪です。
爪は指の一番先端にある関節の2-3㎜前の骨の上に始まりがあります。爪母といいます。そこから表に出るまで数㎜の距離があるので、大きな病気をして生体の活動が一旦停止したときなどの影響が爪にでるのに1か月程度かかります。爪の伸びるスピードは足の爪より手の爪が早く、5本の指の中でも1番目(親指)が他の指の爪より早いと言われていますので、爪によって異常が現れるスピードは異なります。また年齢が上がるほど爪の成長スピードは遅くなります。おおむね手の爪の一生は3-6か月、足の爪は6か月から1年と言われています。
したがって、爪に横方向に入った異常は何か月か前に爪の成長に何らかの問題を起こすような事件があったことを示します。つまり爪は体に直近の3-6か月以内に起こった大きな問題を記録している用紙といえるかもしれません。
前置きが長くなりました。爪に黒い線が入っている状態を爪甲色素線条(そうこうしきそせんじょう)といいます。日本人では100-200人に1人はある、よくある症状で、ほとんどすべてが爪のほくろです。ごくごくたまにメラノーマがあります。
ほくろは良性です。体にあるほくろは小さくて、1-2年の間それほどサイズも色合いも変わりません(少しずつ均一に大きくなります)。メラノーマの多くは半年程度でサイズがいびつに大きくなる(一部分のみ大きくなったりする。形が変わる)ことが多く、色も部分的に変化したりします。皮膚の色素斑の診断は受診時のワンポイントでしか観察できません。映画を一旦停止させて静止画像で見ているようなものです。
爪は記録用紙です。3月から半年程度の記録が残っています。
メラノーマを疑う爪の黒い線の特徴は以下です。
1.根元から先に向かって先細りになっている(色素の元は爪母にあるので、その母なるメ色素細胞の集団が数ヶ月で急速に大きくなっている)
2.根元と爪先端の色のパターンが異なる(爪母の色の作り方、分布が短期間に変化している)
皮膚科にかかった方がよいポイントはいかです。
1)黒い線が爪の根元から先端にかけて先細りになっている。
2)爪全体が黒い
3)爪の周囲の皮膚にもシミがある。

「爪に黒い線が入っている 爪は記録用紙だ」への2件のフィードバック

  1. もう7年前のネタになりましたか。
    最近は、足の爪が変形して靴にあたって痛いです。なかなか合う靴がありません。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ありがとうございます。時の流れは速いですね。

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