皮膚がん患者さんの皮膚科受診理由

皮膚がん(ひふがん)は稀な癌でした。私が医者になったころは。でもこの数年、患者さんはすごい勢いで増えています。どのくらい増えているかというと、私が医師免許をいただいた30年前は年間5000人ぐらいでしたが、最近は年間25000人で5倍くらいになりました。昔は稀少(まれな)癌でしたが、最近は臓器別では10番目ぐらいに上がってきています。原因は高齢化です(長生きが悪いとは言ってませんので。為念)。一生懸命働いて長生きすれば光にもたくさん当たります。紫外線は皺、シミ、皮膚がん、白内障、の原因ですが、少なくても80歳以上の方にできた皮膚がんは一生懸命働いてきた証でもあります。でも、皮膚がんは(メラノーマなどの一部のがんを除くと)すべての臓器のがんの中で一番たちのよい(命を奪うことの少ない)がんです。切って取るだけで治ってしまう場合が多いのです。

・・・ただし、早く来てくれれば、です。

皮膚がん患者さんが病院を受診したきっかけについて今年の皮膚科の一番大きい会議で報告がありました。知人のすすめ?新聞?テレビ?ネット?

30云年ぶりに来てみました。標高225mですが、いい山道です。いい感じに踏み固められていて、北アルプスの登り始めに似ています。

久しぶりの日曜日@sapporo. 夕方から棋譜の中継を見てました。やはりリアルタイムにみるのは楽しいですね(あたりまえですが1手に時間がかかるので、何か他の作業をしながらでないと持ちませんが)。藤井君、良く頑張りました。この負けはいい節目になるかもしれませんね。これからが楽しみです。

 

2017年 日本皮膚科学会総会、酒井あかり先生(新潟がんセンター)
皮膚がん患者の病院受診動機
本人自覚あるいは他病のついでに受診68%
他人(家族の勧め、診察時に発見)20%
マスメディア(テレビ、新聞など)12%
でした。
・・・いろいろメディアを使って啓発活動をしてきたけど、検討むなしい感じがしますが、そうでもないようです。
各特徴
1)自分で気づいた、とマスメディアの情報で病院を受診しようと思った、という方は年齢の若い方が多かったそうです。
2)マスメディア(つまりテレビや雑誌やインターネットなど)を見て皮膚科を受診された方は女性が多かったそうです。
3)またマスメディア群は早期患者が多かったそうです。
*昔はメディアで取り上げられても?な感じでしたが、確かにビート000さんの番組でメラノーマが取り上げられた後に、早期のメラノーマの方が2名来て、TVが役に立つのだと(初めて)思ったことがあります。メディアの伝え方なんでしょうね。”面白くなければTVじゃない”という感じで、バラエティーだか(本当の)ニュースだか区別がつかない番組ばかりだと、医学的には機能しないですかね。

「皮膚がん患者さんの皮膚科受診理由」への1件のフィードバック

  1.  講演会、勉強になりました。阻害薬『オポジーポ』の事だったのですね。
     質問に対して『データを持ち合わせていないので分かりません』と答えられていました。evidenceを基づいて話されてる姿勢に、感服しました。

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