災害時はお薬手帳を持って来て

昨日の地震で大きな被害が出ています。私の勤務する札幌中心部の病院とその周囲に限って言えば、建物の被害は全くなく、被害の原因の唯一が停電でした(関係者のご尽力により昨日午後に復旧しました)。病院に電気が来ないと何が起きるのか、ということを記録しておきます。

病院にはいざという時のために非常用電源(自家発電)設備が用意されています。しかし、燃料の備蓄はせいぜい2‐3日分でしょうか。大事に使わないといけません。したがって、電気の使用は人工呼吸器などの生命維持に必須の機器が優先されます。前任地でも落雷によって電力供給がストップしたことがありましたが、まずコンピューター(電子カルテ)は使えなくなります。予約の患者さんが来ても、病気の種類も処方内容もわかりません。お薬は受診日に合わせて処方していますから、お薬が出せないという事態はとても困ったことになります。

そんな時、もしお薬手帳だけでも持って来てもらえば、医師(主治医でなくても)は安心して処方箋が書けます(もちろん手書きです)。一度にたくさんのお薬は処方できませんが、病院の在庫に合わせて数日分(場合によっては2‐3日分)は処方できます。コピー用紙に患者さんのお名前と患者さんの番号と処方内容を書いておけば、復旧後に手書きの紙をスキャンして電子カルテに取り込めばきちんとした診療録(カルテのこと)になります。お薬手帳をもらっていない方は薬の袋に入っている処方内容の紙でもOKです。災害時はみんな混乱しています。何から手を付けてよいかわからないことも多いです。でも、お薬手帳の大切さを覚えていてもらえると助かります。

患者さんの診察券やスマホにある程度の診療情報が入っているシステムは必要(患者さん自身が自分の情報を持つ)だと思いますが、災害時は、その情報さえ読み取れないということになります。スマホの電池用量も徐々に減っていきます。これは心細く感じました。やはり紙は大切です。

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