顔の皮膚がん 茶色 黒 赤

皮膚がんが一番多くできるのは顔です。紫外線を浴びやすい部位だからです。紫外線は皮膚の細胞の遺伝子に傷がついて、それがたくさんたまって(やっと)正常を超えて増える能力をもった細胞ができ、長い年月をかけて育ちます。ほとんどは良性です。ごくまれに際限なく細胞が増えて、周りの正常な組織を壊したり、他に転移して人の命を奪うもの(悪性腫瘍あくせいしゅよう、癌・がん)ができます。表現に正確性や確実性が欠ける部分があるかもしれませんが(・・・つまり「必ず」か?と問われれば。。。そうじゃないですと答えなければいけませんが)、多くの顔の皮膚がんは、

1.高齢者(70歳後半以後)

2.何年もかけてゆっくり進む

ので、早期に診断するまで比較的時間にゆとりがあります。

高齢者の顔の、黒いできもの、茶色のできもの、赤いできもので皮膚科にかかったほうがいいポイントをまとめておきます。

とても丁寧に作られていると思いました。おすすめです。★★★★

 

茶色表面がガサガサしている5-30㎜のシミ:正常の皮膚にあるような光沢(つるつる感)がない、耳の前からほっぺた・・・脂漏性角化症しろうせいかくかしょう(昔、老人性疣贅ろうじんせいゆうぜい)・・・良性の皮膚の腫瘍(できもの)です。40歳代からできはじめます。中年以後の顔の茶色から黒いできもののほとんどがこれです。呼吸器科の先生が感冒(ふつうのかぜ)から肺がんやそのほかの難しい病気を探し出すならば、皮膚科医にとって脂漏性角化症は呼吸器科の映画『ボヘミアン・ラプソディ』先生における感冒にあたります。

+小さい(3-10㎜)+ちょっと盛り上がる+触ると硬い+/-カサブタがついていてしょっちゅう血が出る(これは大事)+表面がつるつるしている+鼻の周り、下まぶた・・・基底細胞がん(きていさいぼうがん) 指ではさんでみると少し硬い感じ(ケロイド様)とつるつる感と小さいのにカサブタがしょっちゅうできて(つまり皮膚が崩れて小さい潰瘍ができる)、血が出る。。というのがポイントです。皮膚がんで一番多く、(ほとんどは局所麻酔で)切除してしまえば治療は終わりです。マブタや鼻にできやすいので、切除後の傷の整復がポイントになります。

赤+耳の前+平ら+5-10㎜+表面に白あるいは黄色のカサカサ+超高齢者(80歳代以後)・・・・光線角化症(日光角化症)。。。皮膚の扁平上皮癌の始まりです。平らなうちは塗り薬で治せます。少し盛り上がってきたら液体窒素などで凍らし、6-7㎜大のいぼ状になってきたら手術などで治します。平らなうちは急いで受診する必要はありませんが、簡単なちりょができるうちに、なるべく早く皮膚科へ。

黒・茶+盛り上がらない+表面が正常皮膚(ざらざらしていない)+10㎜以上+高齢者・・・メラノーマ。。。一番怖い皮膚がんですが、日本人の顔にできるのは稀です。日本人のメラノーマは年間10万人に1-2人診断されますが、顔のメラノーマはその10%以下です。特に80歳以後の高齢者の顔に盛り上がらずに横方向に(何年もかけて)広がっていく大きなシミで、表面がガサガサしていない(していれば上記、脂漏性角化症など)場合に疑います。

皮膚科で診断されることの多い順からいうと(私の印象では)、脂漏性角化症>>>光線角化症、基底細胞がん>>>>>>>>>>メラノーマ、でしょうか。

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