胸や背中に真ん丸い小型の赤い(あるいは薄茶、あるいは白い)ものが多発してきた。
痛くも痒くもないけど、なんだかみっともないし、気になって・・・・
これは癜風(でんぷう)
自宅でできる診断方法は・・・・
胸や背中に真ん丸い小型の赤い(あるいは薄茶、あるいは白い)ものが多発してきた。
痛くも痒くもないけど、なんだかみっともないし、気になって・・・・
これは癜風(でんぷう)胸に、1-2cm大までのまん丸の盛り上がらない薄茶のしみ、あるいは少し赤い斑、あるいは白い斑、が多発し、ところどころでお互いにくっついて島のように増えてきます。
簡単に自宅でできる診断法は・・・楊枝の背中などで、皮疹部をかるくこすってみる。細かい粉状の角質(あか)がたくさん出ます(こする前はすべすべしているように見えるのですが)。
癜風というカビによる皮膚病です。カビといえば、白癬(ミズムシ)、カンジダが皮膚の表面につく代表格ですが、癜風はこれらに続く3番手のカビです。ミズムシとちがって、癜風菌はもともと皮膚にいます(常在:じょうざい)。汗かきの方などによくできます。癜風の症状があるお相撲さんも時々テレビでみます(私は相撲の取り組みの時間にいったい何をみているのだろう)。
顕微鏡でみると、短く「く」の字型をした菌がたくさんみえます。僕は学生に「ベビースターラーメン」と、教えています。
治療は抗真菌剤の外用あるいは内服であれば何でも効きます。また、抗真菌剤の入ったシャンプー、プロピレングリコールなども効くようです。ただ、表面の角層(あか)が、癜風菌によって周囲の正常皮膚より厚いためでしょうか。日に焼けないので、色が抜けたように残ることがあります。冬になって皮膚全体からメラニンが抜けていけば差がなくなって目立たなくなります。そうならないためには、夏前に治しましょう。
癜風菌はニキビ様の皮疹を発生させることがあります。海水浴の後にできたりします。この場合は、普通の抗菌剤は効かないので、長引く場合は皮膚科へどうぞ。
基本的には命には関係ない病気です。気にならなければ、ほっといてもかまいません。
ベビースターラーメンを食べたくなってしまった。