この前の記事(猫に咬まれた、犬に咬まれた)を書くために調べていたら、横浜市衛生研究所のHPに良い文献が紹介されていました。
ネコやイヌに咬まれた傷からどのような菌が培養されたか?
DAVID A., et al., BACTERIOLOGIC ANALYSIS OF INFECTED DOG AND CAT BITES; N Engl J Med, January 14,1999;Volume 340, Number 2: p. 85-92.
今年のGWはちょっと暑かったけれど、やはり1年で一番よい季節です。昨夜は近所の田んぼから今年初めてカエルの合唱が聞こえました。 @mizukumabase
平均5種類の菌が培養されましたが、多い順に、
イヌ (50例)
パスツレラ 50%、連鎖球菌 46% ブドウ球菌 46%
ネコ (57例)
パスツレラ 75% 連鎖球菌46% ブドウ球菌 35%
うーん、やっぱり咬まれたときは抗菌剤を飲んだ方がいいかなぁ
因みに咬まれた場所
イヌ:手50%、頭顔首16%、太ももから足首16%、肩から手首まで12%
ネコ:手63%、肩から手首まで23%、太ももから足首9%
・・・なんとなく予想範囲内の結果でした。イヌの頭頸部が多いのはちょっと怖い。
創の程度
イヌ: 咬み穴のみ60%、咬み穴と裂けた傷30%、裂けた傷のみ10%
ネコ:咬み穴のみ85%、咬み穴と裂けた傷両方12%、裂けた傷のみ3%
・・・これもなんとなくわかる感じの数字です。
咬まれてから炎症症状(赤みや腫れや痛み)が出てくるまでの時間はネコの方が犬より早い
イヌ 中央値24時間(12-48時間)、ネコ 中央値 12時間(7-18時間)
・・・歯の太ささの違いからかくる傷の深さなどが関係しているのでしょうか?