食べ物のアレルギー どういう検査が必要か?(2)プリックテスト

前回記事の続きです。
今回はプリックテスト
実際に自分の皮膚を使うアレルギー検査には、大きく分けて2種類あります。
1つ目は、じんましん、花粉症、蜂などによるアナフィラキシーショックなど、原因物質が体に入ってすぐに症状が出るアレルギーの検査であり、この場合は皮膚に検査薬を入れて15分ぐらいで反応をみます。これが皮内反応です。皮内反応試験には、プリックテスト、スクラッチテスト(引っかき傷を作り、その上に検査薬を乗せる)、注射による皮内反応テスト、などがあります。一番、皮膚に入る量が少ないのがプリックテストです。
2つめは、多くの薬疹やかぶれ(接触皮膚炎)などの原因を調べる試験です。この種のアレルギーは原因物質との接触から1日以上たって症状がでます。ですからパッチテストといって、原因物質を48時間皮膚にはって反応をみます。


プリックテストとは、皮膚にテストする溶液を1滴たらして、その上から針でつついて皮内に押し込めて反応を調べる(あるいは針の方に溶液をつけてから皮膚に刺す)検査です。
針でつつくというと怖そうですが、実際は先が三角形になっていて、深く入らないような専用の金属の針(プリックランセット)を使います。血が出ない程度に浅く刺すことができます。血糖値を調べるときに耳たぶや腕に刺す金属針をもっと小型にしたものです。ほとんど痛くありません。わずかにチクッとするだけです。
注射器を使った皮内テスト(昔抗生物質を点滴する前などに行っていた方法で、注射器で0.02ccほどを皮膚の浅いところに打って、反応を見る方法。0.02ccというと少ないようですが、プリックテストに比べれば、かなり多い量が入りますので検査中にショックになる危険性が高くなります。また、注射ですから痛いです。ちなみに抗生物質注射前の皮内反応検査は平成16年秋に必要ないとの通達がでました)をやっていた時期もありますが、最近はまずはプリックテストを行います。
桃など、ある種の果物などを食べると、唇や口の中の粘膜が腫れる(口腔アレルギー症候群:Oral allergy syndrome: OAS)ような方に対しては、生の果物に針(ランセット)をチョンと刺して、次に患者さんの腕の皮膚をチョンと刺します。2度刺すので、プリック・プリック テストといいます
販売元から写真を借りてこようとgoogleでいろいろな単語(プリックテスト、ランセット、等)を入れてみましたがヒットしません。以前購入したヤヨイという会社で検索したら、ありました(一瞬、製造中止になったのかとあせりました)。
検査する食品、生理食塩水(陰性コントロール)、ヒスタミン液(陽性コントロール、これがあまり出ないとやはり評価が難しくなります)で検査します。
プリックテストの判定
ランセットを皮膚に刺してから15分後に、直径4mm以上の膨疹(ぼうしん:蚊に刺されたときのようにプクッとはれた状態)が出れば陽性。または、生理食塩水で検査した部位の反応の2倍以上か15mm以上の赤い斑がでれば陽性とします。ヒスタミンの反応と比べる方法もあります。
プリックテストで陽性に出た・・・どう考えるか
プリックテストの結果は前回の記事で触れた特異的IgEの結果とほぼ同じと考えてよいとされています。ですから、注意事項も前回記事と同じ。検査した食品の種類や年齢などを総合して対応することになります。特異的IgE検査のかわりと考えてもいいかもしれません。ただし、生後6ヶ月以下では特異的IgEが出にくいので、プリックテストの方がいいようです。
検査代について
21種類以内は1種類あたり160円(3割負担で50円ちょっと)
22種類以上はいくつやっても3500円(3割負担で1200円弱)
特異的IgE検査の7分の1ですね。1種類160円か、うーん。

「食べ物のアレルギー どういう検査が必要か?(2)プリックテスト」への2件のフィードバック

  1. 小生、小児科医です。大変参考になりました。以下3点ほど教えていただけると幸いです。1)食物アレルギーの場合抗原液の調製方法はどのようにされていますか?2)プリックテストの際、点滴等入れてから行っていらしゃるのでしょうか?3)テストの後のフォローは何時間程行っていらしゃいますか?
    宜しくお願い致します。

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    訪問いただきありがとうございます。1)食物アレルギーの場合抗原液の調製方法はどのようにされていますか?・・・基本的にはそのまま使用しています。2)プリックテストの際、点滴等入れてから行っていらしゃるのでしょうか?・・・重篤なアナフィラキシーの既往がある場合は基本的にはルートを取って行っています。これまでプリックテストで重篤な問題をおこしたことはありませんが。3)テストの後のフォローは何時間程行っていらしゃいますか?・・・特に問題が少ないと予想されれば判定後帰ってもらいます。口腔内や気道に病状が及んだ既往があれば基本的には入院で検査を行っています。根拠はありません。本当はきちんと調べないといけないところですね。ガイドラインのようなものがあるのかもしれません。

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