ノーベル賞

先ほど今年のノーベル医学生理学賞が発表になりました。PD-1を発見した京都大特別教授の本庶佑(ほんじょたすく)先生とCTLA-4を発見したJames Patrick Allison先生です。先生たちは免疫反応の調節の仕組み(免疫反応が暴走しないように抑えるブレーキのしくみ)をみつけただけでなく、さらにそこから薬剤を開発し、がんの免疫療法を劇的に変えました。仕組みの発見から薬が現場で使えるようになるまで20年以上かかりました。

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お薬はPD-1を止めるオプジーボ(ニボルマブ)とCTLA-4を止めるヤーボイ(イピリムマブ)です。まず悪性黒色腫(メラノーマ)患者さんに使用して効果が得られたため、日米で治験が開始され、オプジーボはまず世界初の抗PD-1抗体薬として日本で承認されました。その後これらの薬は肺、泌尿器、消化器、血液、頭頸部、のがんにも使えるようになりました。

今日、医学部3年生の講義で免疫チェックポイント阻害薬の開発のことや日本の皮膚科医が果たした役割を少し話しました。「今日の夕方、もし本庶先生とAlison先生がノーベル賞を取ったら、授業をちょっとでいいから思い出して欲しい」と伝えました。よいタイミングでした。

最近のノーベル賞受賞者の研究内容はけっこう皮膚科疾患の治療と関係があるのです。

2011年

ボイトラーとホフマン(自然免疫、Toll様受容体(トルようじゅようたい、Toll-like receptor)・・・Toll様受容体を刺激して免疫反応を起こして皮膚がんを直す外用薬、イミキモド(商品名:ベセルナクリーム)が皮膚の扁平上皮癌の軽症(日光角化症)に使われています。

スタインマン(樹状細胞の発見)・・・樹状細胞は(不正確ですが)、兵隊であるリンパ球の先生です。この先生にがん細胞の情報を与え、それを体にもどして兵隊たちにがんを攻撃させる目的でさまざまな試験が組まれてきました。現在も進行中です。もちろんメラノーマも対象になっています。

2015年

大村智線先生(寄生虫のお薬の開発)・・・イベルメクチンは日本では主に疥癬に使われています。

そして2018年

本庶先生とAlison先生・・・メラノーマを含むがんの免疫療法

 

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