顔のシミ それは本当に肝斑ですか

前回の記事の続きです。顔にできるシミのいろいろと治療法についてです。特に肝斑やソバカスと間違えやすいものについて
参考文献はこちら
sityousya hambrug
朝の散歩 学会会場へ行く途中の運河を渡る橋の上から 奥は支庁舎 昨晩はこの地下のレストランで夕食をとりました ソーセージもビールもワインもおいしかった


太田母斑
前回の記事との重複になりますが、顔の目とその周囲の青いアザが一番よくあるタイプ(典型的)ですが、他ににも亜型があって、これが正しく診断されていないことがあるようです。太田母斑はどのタイプもレーザーが効きます。
1)よくある太田母斑:片方の眼の結膜やその周囲から外側の頬に灰色を混じる青みがかったシミ。生後1年以内に出て、成長とともに少しずつ色が濃くなってくる。アザなのに生まれたばかりの頃は目立たないことがあります。よくみると眼の結膜にわずかにあることがあります。ただ赤ちゃんの結膜は青っぽいので難しいです。思春期や成人してから色が出てくる方もいます。
2)後天性両側性太田母斑様色素斑:成人以後に出てくるタイプであり、両側に頬に、点状(そばかす)に出てきます。ソバカスと間違えられていることがあります(前回の記事)。まぶたに点々とシミがあったり、シミが少し青みがかったり、灰色がかったりしているとこれです。おでこの両端の生え際にもでることがあります。肝斑はまぶたには出ません。
3)ぱらぱら型太田母斑:上と重なる部分があり、2)と3)を一緒にして後天性真皮メラノーシスと呼ぶこともあります。成人以後の大人の女の方の顔に左右対称性に出る細かい点状のシミです。青、くすんだ青(灰色ががかる)、茶、こげ茶、などいろいろな色がありますし、交じり合います。遺伝性があるそうです。
4)眼の下のクマ型:眼の下のくすみが太田母斑である可能性もあるんです。
肝斑
ハイドロキノンなどのシミ抜き用の塗り薬が第1選択になります。肝斑専用のレーザあるようですが、治療中はよくても止めると元に戻ってしまうことが多いようです。
尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)
本来色が抜けてしまう病気ですが、島状に色が残った部分(正常部分)が逆に目立ち、シミと間違えられていることがあるようです。色が抜けた部分への光線療法、ステロイドやビタミンDの外用、皮膚移植、などが治療として挙げられていますが、なかなか均一に色を復活させるのは難しいです。お化粧で隠してもらうことが一番手っ取り早いのですが、日々行うのは大変です。残った正常の部分の脱色を行うこともあります。
老人性色素斑(日光黒子)
中高年の顔のシミで一番多いものです。メラノーマとの鑑別が問題になります。治療はレーザー、凍結療法、などになります。
色素性母斑(ほくろ)
ほくろです。根っこがあるので表面だけ取っても色がでてきてしまうことがあります。色のないポリープ状のほくろなら表面だけ処理することがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上へ