体中にかゆいブツブツが急に出始めた 年老いて弱ったペットがいる

2‐5㎜ぐらいで、サイズのそろった少し盛り上がった皮疹が体のあちこちにポツン、ポツンとでき始めた。
すごくかゆい。毎日新しいものができる。体調は問題なし。家族には同じ症状の者はいない。
2015NOV19
この2‐3日は雨がちですが温かいです。9月のシルバーウイーク以後、ばたばたしていたら、眼の前に12月が来てました。
行く秋や塀にすがりしツタモミジ (子規まね)

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写真を撮らせてください

日本癌治療学会参加のため京都に来ています。昨年からメラノーマの新薬が出始めました。腫瘍免疫を上げる薬は肺がんなどの他の臓器のがんにも効くことがわかってきているため、先行した皮膚科のセッションにも多くの方が参加してくれました。明日土曜日に帰って、日曜日は地元で市民向け講座で皮膚がんの講演を行う予定です。その準備をしていて思ったことがあります。
黒い腫瘍(シミ)で切除やレーザー治療を受けるときに、ぜひお願いしたいのが写真撮影です。プライバシー保護などの問題がありますし、自分の皮疹を写真にとられることに悲しい思いをする方もいるかもしれません。。でも、皮膚科の診療には必須の検査だと個人的には思っています(医療費はかかりません。すべて医療機関の負担で行われています)。とくにホクロの切除を行う際には、写真は後に良性か悪性化を決める際にとても重要な情報になるのです.
2015oct29
昨朝は宝ヶ池から圓通寺まで散歩 寒かった 手がかじかみました 京都も中心部から少し離れると田園風景が残っていて、郷愁を感じます。小さいころ祖母に連れられてサトイモを掘りに行ったことを思い出しました。上賀茂神社まで行こうと途中まで行きましたがタイムリミット。断念してもどりました。
2015oct30
夜は琳派展へ。俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一の風神雷神が3面に展示されていて豪華でした。雷神の周りに舞う細布の躍動感はやはり宗達が一段上でしょうか。琳派お腹いっぱいの展覧会でした。

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長崎で考えた

皮膚科の学会で長崎に来ました。一部空路を併用しても遠かった。今から150年前に西洋の文化に触れる(貪欲に西洋の技術を吸収したいといったほうが適切かもしれません)ために、徒歩で全国各地から集まった人たちの大変さ(熱意)を実感しました。居留地のことを研究している先生の講演がありました。講演の最後に地元の小学校の100年ほど前の記念写真が出ました。外国人と日本人の子どもが各国独特の服で、集団でまとまらずに混ざり合って整列していました。捕鯨のため、貿易のため、いろいろな目的で短期滞在していた外国人の子供たちが身を寄せていたのでしょう。混ざり合って写真に写っている点に、先生は他者に対する寛容と多様性の重要性を強調していました。戦前のほうが国際的(異文化に対する寛容さがあった)だったかもしれません。
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早朝散歩 坂の街です
2015oct16-tuikq
宗教弾圧と核兵器による被害 口にするのは不謹慎かもしれませんが受難の歴史に心が痛みました。
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始発終着駅です

ノーベル生理学医学賞2015 疥癬

大村先生が今年のノーベル賞を受賞されました。先生が開発されたイベルメクチン(商品名ストロメクトール)は、いろいろな寄生虫に効きますが、人類への最も大きな貢献は、オンコセルカ症です。国内では2006年に疥癬に保険適用になり、治療がとても楽になりました。
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オンコセルカ症についてはメルクマニュアルより
オンコセルカ症(河川盲目症)は回虫である回旋糸状虫による感染症です。これによって、かゆみ、発疹、時として瘢痕、そして失明の原因となる眼の症状が引き起こされます。
この感染症は河川で繁殖するメスのブユが人を刺すことで広がります。
激しいかゆみが発生しますが、時として発疹、リンパ節の腫れ、視覚異常、もしくは失明も引き起こされます。
一般的に、皮膚にいる前期幼虫を調べることで感染症の診断が行われます。
感染がみられる地域では、イベルメクチンを年2回使用することが感染のコントロールに役立ちます。
世界中では、約1800万人がオンコセルカ症にかかります。そのうち27万人が失明し、50万人が視覚障害となります。オンコセルカ症は失明原因の第2位となっており、熱帯地域やアフリカ南部(サハラ以南)で最もよくみられます。時としてイエメン、南メキシコ、グアテマラ、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ、ブラジル(アマゾン沿い)でも発生します。
2015dec12
本当に久しぶりに庭の世話をしました。今年は不作でした。最後の収穫です。青いトマトは追熟に期待します。
2015DEC12-1
秋成のパッションフルーツです。屋内に入れないと熟さないかもしれません。

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足の指の側面が急に痛くなって腫れてきた

突然、左足の2指の外側が痛くなり、よくみると青緑ぽく腫れてきた。内出血です。
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2015sep29
晴れると日差しが強い。
今年はお盆過ぎから晴天の日が少なかったので気持ちがいいです。
ウイーンの秋晴れです。
2015sep29
朝食の帰りにちょっと違う道を歩いてみました。
2015SEP29
アパートメントの1F廊下。
電気をつけたらわかったのですが、内装にはすばらしい装飾がほどこされていましした。
(自分の不慣れから)前記事でけっこうひどいことを書いてしまったかもしれません。
でもとてもよい施設でした。

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ウイーンに来ました

欧州癌学会+欧州臨床腫瘍学会出席のため、ウイーンに来ました。メラノーマの新薬がどんどん登場してきており、薬を使う順番や組み合わせ、副作用への対処法についてのセッションがぎっしり詰まっています。とても広い会場ですが、どこも人であふれています。会場によっては入場が制限され、外のモニターでの視聴になりました。学会では論文では伝わらない(文章には個人の印象はあまり書けないので)、本音が聞けます。
2015SEP28-1
入場制限
2015SEP28-3
ホテルが取れず、アパートメント形式の部屋を借りました。朝食は近くの指定されたカフェでとります。朝食に行く途中の街並みです。細い道を挟んで上下左右に建物が重なり合っていてきれいです。
2015SEP28-2
学会場の周りの街路樹に橡(トチ)の木がありました。橡の実はいつみてもおいしそうに見えます。秋です。

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まぶたの湿疹が治らない ステロイド外用剤を塗っているのに

瞼(まぶた)は皮膚炎が起きやすい部位です。まずはかぶれの原因を探すことが大切ですが、一旦できあがってしまった場合(かゆい、掻く、掻くから皮膚がごわごわになる)はかぶれの原因として疑われるものを遠ざけても湿疹は自然に治ってくれません。かゆいので掻かずにいられないという悪循環に入っているからです。
そこで病院に行くとステロイド外用剤が処方されます。ただ、瞼はそばに眼があります。ステロイドの外用によって眼圧が上がる(緑内障)可能性があります。そのためなるべく弱いステロイドを短期間(通常は1-2週間)使用して効果をみます。このときに処方される外用剤として(たぶん)最も多いのは、眼・耳科用リンデロンA軟膏やネオメドロールEE軟膏(共に内容はほぼ同じ、古くから使われている代表的な商品名であり、他にジェネリックがたくさんある)でしょうか。眼に入れもいい製品なら瞼に塗っても大丈夫だろう、という考えでしょうか。でも効きは今一つです。また安全と思われているのか皮膚症状が治らないのに長期間外用を続けている患者さんもいます。皮膚科でよく使用する最も弱いステロイド軟膏はロコイドやキンダベート(共に先発品の商品名)ですが、これらを瞼に使ってはいけないのでしょうか?
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ステロイド外用剤のかぶれ
2015SEP23
シルバーウイーク最終日になりました。今日は地元のサッカーチームのホームゲームへ。山形と引き分け。J1に留まって欲しい。。

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爪に黒い線が入っている 爪は記録用紙だ

ずいぶん前にも書いたテーマですが、昔の記事を今読み返してみたらあまりきちんと書いていないような気がしたので再度挑戦です。
基本は”爪は記録用紙だ”です。
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ボブマリーとメラノーマ
2015SEP10-3
ひどい災害を残して台風が過ぎ去りました。久しぶりに青空が出ました。アケビに付く美しい幼虫ということで今朝の地方紙に出てました。うちの庭にも(正確には隣の家からうちの庭に伸びてきたアケビのツルに)4匹いました。
2015SEP10-1
これは先週末に近所の里山で見つけたアケビ。
2015SEP10-2
今週は月と水が東京泊で、あっという間に1週間が終わった。

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喉の奥がすごく痛い 皮膚にぶつぶつができてきた 発熱もある

喉が痛くて熱が出れば多くは「風邪」ですね。普通は温かくしていれば遅くても1週間程度で山を越えます。
喉が痛くて高熱が出る病気で皮疹がない場合は他に甲状腺炎や気道周囲の感染症など、病気はたくさんあります。当然皮疹が出ない場合は皮膚科には来ません。
皮膚や口の中になにか皮膚炎が出て、+発熱+喉がすごく痛い場合に考える疾患もたくさんありますが、絶対に見逃してはいけない病気だけ書きます。
2015AUG30-1
お盆過ぎから急に涼しくなり、この数日は雨がちです。このところの雨でバジルが急に大きくなりました。
2015AUG30-2
8月も終わりますね。今年も残り1/3になりました。

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必ず聞かないといけないポイント 白斑(色が抜けてきた)・・・手足にシミはありませんか?

目や口のまわりなどに小さい白斑ができて少しずつ広がってきた。手や足や体にも新しい白斑が増えてきた。
部分的に皮膚の色が抜けて白くなる病気はたくさんありますが、上記のような病歴をとる疾患としてもっとも多いのは尋常性白斑(じんじょうせいはくはん:シロナマズなどと呼ぶ地域があります)です。
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2015aug-3
自家製白玉(叔母宅からもらったパイナップル入り) 朝方は涼しくなりました 
2015aug15-2
今年は10数年ぶりにナスを作りました。小ぶりですが味が濃くておいしいです。本当にeggサイズです。
2015aug15-1
1週間前に叔母が亡くなりました。92歳でした。亡くなる3日前にお見舞いに行って手をにぎりました。何度も「ありがとう」と言ってくれました。小さい時から現在まで、いろんな場面でほめてくれ、それは大きな動力の源になりました。子供の頃より時々通った風情のある路地奥の居宅に顔を出しても、もうそこにはいないと思うとさびしくなります。

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