髪の毛が抜ける 薄くなった トリコスコピー

髪の毛に問題がおきて皮膚科を受診する患者さんは少なくありません。このブログでも何度か取りげてきましたが、今回は関連記事の再掲と皮膚の表面を偏光レンズで拡大して観察する方法、ダーモスコピー(次の記事で)を脱毛している部分で観察するととても診断に役立つ、ということを書きます。

まず、これまでの関連記事から 検索全体のまとめはココ

男性型脱毛(だんせいがただつもう、若はげ、わかはげ)にまつわるウソ(12年前の記事)・・・現在も何んとなく言われている伝説を利用した宣伝は少なくないですね・・・「なんとなく言われている・・自分もなんとなくそう思っている」というところを突くのが上手です。

男性型脱毛(だんせいがただつもう、若はげ、わかはげ)に効果がある程度証明されている治療法(12年前の記事:価格の変動や新規の薬などが記載されておりません。少し現在と異なっている部分があります)

お薬による脱毛・・・原因となっていても、変更しにくいお薬もけっこうあります。

円形脱毛症の治療・・・かぶれさせて治す・・・今でもよく使います(保険が通っていないので医師と患者さんの間でPL法に抵触します。きちんとして説明同意を得て行う必要があります。自費です。病院によって異なりますが私の知る範囲では2000円から3000円ぐらいの設定が多いと思います)。

札幌は紅葉真っ盛りです。

利き腕と反対の手が荒れている 手荒れ

コロナウイルスの感染対策でアルコールで手をしょっちゅう消毒するせいか、少し手が荒れ気味です。このアルコールもいつまでもつか心配です。

手荒れの多くは洗剤とお湯による皮膚の表面のバリア(あぶら)が落ちたところに食品などの様々なものが皮膚に染み込んでかぶれていることが多いと思います。主婦湿疹などと呼ぶことがありますが、これはちょっと(すごく?)問題のある病名かも知れませんね。一人暮らしを始めた学生や社会人1年目の男性がそろそろ外来にぽつぽつ来始める季節です。(人のことはいえませんが)お母さんにこれまでずっとやってもらってきたこと、家事、の大変さに気づくわけです。もちろん職業性のものもあります。

手荒れ、とくにかぶれ(かぶれ(接触皮膚炎:せっしょくひふえん)は、よく使う方の手が荒れますから、右利きの方は右手の方が左手より症状が強いことが多いです。でも逆だったら・・・・・。医師になったばかりの1年目、先輩の先生が患者さんに利き腕まで聞く必要性を教えられて驚いたことがあります。皮膚病は原因が身の回りの生活と密接にかかわっていることが多いので、患者さんにいろいろ聞く必要があります。

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職業による手荒れ

手が荒れているときは素手でカニを食べないほうがいいかも

手荒れの原因 ランキング

絆創膏(ばんそうこう)による皮膚炎

かぶれ(医学用語で接触皮膚炎)は皮膚に起きるアレルギーの代表的な疾患です。アレルギーでない場合もあります。たとえば洗剤やお湯などで皮膚表面の角層(大切なバリアです)が壊れ、皮膚から保湿成分が抜けてガサガサになってしまう・・・これはアレルギーではありません(ただし、バリアが壊れた皮膚から食品や植物の汁などがしみ込んで、次に本当のアレルギーになることはよくあります。)

かぶれは原因となるものに触ってなるため、触ることの多い(よく使う)部位に一番強く症状が出ます。右利きなら右手の親指と人差し指がいちばん荒れやすい部位です。右利きなのに左手の症状が強い場合はなぜそんなことが起きるのか考えなくてはなりません。

たとえば、

シャンプーやリンスや化粧品のローション剤のかぶれ・・・ローション類は右手でボトルをつかんで左手の手の平に出します。よって左手の中央に一番強い症状がでます。

たとえば左手の甲に症状が強い・・・なぜか手の水虫は利き腕と反対の手の甲に一番強い症状が出ることがあります。たぶんあまり使わない部位のほうがいごこちがいいのかもしれません(全く個人的な印象です。根拠はありません。)

最近も右利きなのに左手のほうが症状が強い方が受診されました。職業は調理師さんでした。通常包丁を持つのは右手、左手で食物を抑えます。扱っている食材の何かが合わないようです。

かぶれはよくある疾患ですが、その原因を突き止めるのは推理小説を解くのに似ていて、皮膚科医の腕の見せ所です。原因がはっきりすれば治療も不要になります。ただ手は使わずにはいられないので予防はなかなか難しいですね。

先週ぐらいから延齢草(エンレイソウ)が咲き始めました エゾエンゴサク(蝦夷延胡索)も一緒

繁殖期だそうです。

指の皮膚が割れて痛む・・・ポリウレタンフィルムがおすすめ

癌に対する新しいお薬がたくさん出ていますが、特に飲み薬の分子標的薬(細胞が増えるための指令(信号)を受ける受容体(スイッチみたいなもの)にくっついて信号を受けられなくしてしまうお薬)の中にはニキビや爪の周りの炎症や手指のひび割れを起こすお薬があります。(以下すべて商品名)、抗EGFRモノクローナル抗体薬のアービタックス、ベクティビックス)、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬のイレッサ、タルセバ、ジオトリフ、タグリッソ、タイケルブ、スーテント、パージェタ、マイロターグ® などです。

指先や指の関節のところの皮膚が避けるととても痛いです。そこに普通の絆創膏を貼る方が結構いますが、かえってふやけて、そのあと皮膚がただれ、さらに皮膚の割れ(亀裂)がひどくなります。(皮膚がふやけた状態は、皮膚から伸びちぢみする成分が抜けてしまったような状態になるので、その後乾燥すると皮膚が乾燥して割れます)。分子標的薬以外にも日常の炊事や水を良く扱う方の指の皮膚は割れやすくなります。いわゆるアカギレです。

おすすめは、ポリウレタンフィルムです。「防水フィルム」という名前で売っています。非常に薄いフィルムで、うれしいことにあまり蒸れません(皮膚がふやけません)。ただし水がしみだしてくるような傷にはむきません。薄い膜なので張り付けている感じもほとんどなく、快適です。ただ激しい作業をする場合は剥げてしまうことが多いです。

ドラッグストアで300円から500円、百均では110円で買えます(箱の裏にとても小さい字でポリウレタンフィルム、と書いてあります)。ロールタイプは数10㎝から2m程度あり、コスパがいいです。このフィルム材は3層からなっています。まず接着面の紙をはいで皮膚に張り、次に一番表面のフィルムをはがします。つまり中央にある1枚のフィルムが皮膚に残ります。この表面の1枚をはぎ取るのにちょっと苦労します(薄いからです)。その場合はロールタイプではなく、絆創膏タイプのものを買うと楽です(コスパは下がりますが)。

*ところが、最近(昨年秋ごろ~?)このポリウレタンフィルムが私が良く行く大手ドラッグストアや100円均一のお店に見当たらなくなりました。防水フィルム、と銘打っていても材質が箱に表記されていなかったり、塩化ビニールなどの他の素材にであったりします。ネットには出ているのでそのお店の仕入れの好みかもしれませんが。

数年間指の皮膚がただれて治らない患者さんが時々きますが、絆創膏だらけの皮膚はふやけてただれ、カンジダなどのカビまでついていることがあります(蒸れているのでカビにはよい環境です)。私、個人的には”絆創膏皮膚炎”と呼んでいます。絆創膏をやめて、ワセリンなどで表面を保護してやるだけでけっこう治ります。もちろん赤みやかゆみがあれば1週間ほどステロイド軟膏の外用が必要です。

ポリウレタンフィルムは軽い擦り傷にも有用です。私はいつも常備しています(とくに旅行に行くときは。皮膚の傷以外にもちょっとした補修などにも使えますので)。

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絆創膏皮膚炎(ばんそうこうによるひふえん)

かかとが割れて痛む

この冬は札幌も雪が少なかたのですが、やはり札幌らしい冬景色になりました。最後のあがき、春近し、と思いたい。今日は2月29日、4年に一度のうるう年ですね。

 

 

アトピー性皮膚炎と汗

長い梅雨が開けて、急に気温が上がりました。連日暑い日が続いています。今年の北海道は夏が来ないまま終わるのではないだろうか、などと少し心配していましたが、そんなことはありませんでした。今回は汗の研究お第一人者である長崎大学の室田浩之先生の講演記事より。

室田先生によれば、成人のアトピー性皮膚炎患者さんは、分泌する汗の量が少なく、汗を分泌する速度が遅い、そうです。汗が出にくい理由は、1)汗の出るところが角質で埋まっているため、2)アトピー性皮膚炎の患者さんのエクリン汗腺は導管部(分泌された汗を皮膚の表面まで運ぶ管、ホース)のバリア機能の低下によって汗が皮膚内に漏れている、ことによるそうです。

汗には塩分(塩化ナトリウム、NaCl)などが含まれているので、汗をかくとピリピリする場合があるのはこの漏れた塩によって起きているのではないか、と仮説を述べておられます。

汗はアトピー性皮膚炎にはよくないことになっています。でも汗の成分の中には尿素などの保湿成分やダニ抗原などを中和する成分が含まれています。正常人の皮膚とアトピー性皮膚炎の方の皮膚では同じ汗でもおよぼす影響がことなるということでしょうか。

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急に汗が出なくなった

友禅と発汗テスト

万葉集と友禅と発汗テスト

局所多汗と塩化アルミニウム水溶液

皮膚がピリピリする

近況写真(本文とは関係ありません)

夏祭りです。短い夏を(必死に?)楽しもうとする北海道の雰囲気が好きです。

天気にめぐまれ、3年目にしてやっと神威岬突端に来れました。巨大生物がうごめくような迫力です。

ステゴザウルスの背中のようです ゴジラの出現場所としてよいのではないかと思いました

 

うそ寝作戦 トコジラミ

Visual Dermatology(学研メディカル秀潤社)という皮膚科の雑誌の今月号で夏秋優先生(兵庫医大)がトコジラミ(南京虫)について解説しておられました。

トコジラミの被害が増えているようです。夏秋先生は虫に関わる皮膚障害の第一人者で、名著「Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎」(学研メディカル秀潤社)は常にアマゾンのランキングの上位に位置しています。昆虫図鑑として楽しめるアトラスで、皮膚科医だけでなく虫が好きな方にもおすすめです。

今回は夏秋先生の論文から、トコジラミを疑うポイントと虫を見つける方法”うそ寝作戦”について。

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近況写真(本文とは関係ありません)

週末は余市の海に出かけました。今年初カヤックです。
全国的に梅雨明けですね。北海道も今年は6月からずっと天気が悪く、やっと夏が来た感じがします。

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パイロットが飲める抗ヒスタミン剤

抗ヒスタミン剤は花粉症(アレルギー性鼻炎や結膜炎)や蕁麻疹(じんましん)などに使われる薬です。副作用が少なく、長く飲める薬ですが、眠気やだるさが副作用として問題となることがあります。したがって、抗ヒスタミン剤を患者さんに処方する際は車の運転などに注意するようにお話しします。個人差も大きいようで、普通の薬局で買える総合感冒薬(第1世代の古いタイプの抗ヒスタミン剤が入っていることが多い)を飲むとだるさを感じる方(もちろん風邪症状本体によるものもあるかもしれませんが)は眠気の少ないお薬を希望するといいと思います。

今回は眠気が絶対に出てはならないパイロットが飲める抗ヒスタミン剤について。国土交通省から出ている「航空機乗組員の使用する医薬品の取扱いに関する指針」の改訂版(平成30年6月)では、「鎮静作用の無い抗ヒスタミン薬(第二世代の抗ヒスタミン薬に限る)過去の使用経験により、眠気・集中力低下等の副作用が無いことが指定医又は乗員健康管理医によって確認されなければならない。ただし、フェキソフェナジン、ロラタジン、デスロラタジン及びビラスチン以外の内服薬を使用後は少なくとも通常投与間隔の2倍の時間(1日3回の服用が指示される場合は16時間、1日2回の場合は24時間、1日1回の場合は48時間)は航空業務に従事してはならない。」としています。抗ヒスタミン剤は通常長い期間飲むことが多いので、実質上パイロットが飲める抗ヒスタミン剤はフェキソフェナジン(先発品商品名:アレグラ)、ロラタジン(同:クラリチン)、デスロラタジン(同:デザレックス)、ビラスチン(同:ビラノア)の4つということになります。なお、これはパイロットに限った話題です。抗ヒスタミン剤に対する眠気やだるさには個人差があるので、上記4剤以外の抗ヒスタミン剤をとくに副作用なく普通に飲めている方はたくさんいます。もちろん、どの薬も飲み始めたときの副作用の出方のチェックが大切です(為念)。

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子供さんが飲める抗ヒスタミン剤

近況写真(本文とは関係ありません)

美ヶ原高原は霧氷に包まれていました

息子がマスを釣ってきたので、

中型と小型は蒸し、大きいやつは燻製にしました

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骨盤が立つ・・・尾てい骨の皮膚が硬くなっている

サッカーのアジアカップも終盤です。日本はどんどん良くなってますね。イラン戦は見事でした。先制点が勝敗を分けた感じもしますが・・・。長友が「試合前に「みんなの骨盤が立っていたので勝てると思った」とコメントしていたそうです。骨盤が立つ・・・皮膚科でもとても大事です。特にお年寄りは。

過去の記事

尾てい骨(臀部、おしり)の皮膚が硬くてごわごわしている、ちょっと茶色くなっている、70歳以上・・・褥瘡(床ずれ)予備軍です・・・座り方が大事

近況写真(本文とは関係ありません)

 

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顔の皮膚がん 茶色 黒 赤

皮膚がんが一番多くできるのは顔です。紫外線を浴びやすい部位だからです。紫外線は皮膚の細胞の遺伝子に傷がついて、それがたくさんたまって(やっと)正常を超えて増える能力をもった細胞ができ、長い年月をかけて育ちます。ほとんどは良性です。ごくまれに際限なく細胞が増えて、周りの正常な組織を壊したり、他に転移して人の命を奪うもの(悪性腫瘍あくせいしゅよう、癌・がん)ができます。表現に正確性や確実性が欠ける部分があるかもしれませんが(・・・つまり「必ず」か?と問われれば。。。そうじゃないですと答えなければいけませんが)、多くの顔の皮膚がんは、

1.高齢者(70歳後半以後)

2.何年もかけてゆっくり進む

ので、早期に診断するまで比較的時間にゆとりがあります。

高齢者の顔の、黒いできもの、茶色のできもの、赤いできもので皮膚科にかかったほうがいいポイントをまとめておきます。

とても丁寧に作られていると思いました。おすすめです。★★★★

 

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四角い(長方形の)皮膚炎

天文学を含めた物理現象や生物の世界で自然な形は球体でしょうか。皮膚科の世界も同様で、皮膚炎や腫瘍の多くは球(半球)や円などの丸い形をしています。水面に小石を落とした時に波紋が周囲に広がっていきますが、皮膚の炎症も同じように周りに広がっていきます。最初に小石が落ちるという原因の始まりが1回で、短時間に原因がなくなってしまえば、中心部の振れは落ち着いていきますが、広がる波紋の最も外側は大きく振れたままさらに外に向かっていきます(津波のような感じです)。この場合は外側が濃い赤で中心部が治っていくので皮膚炎は輪になります。

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輪(環状)になる皮膚炎

光アレルギーでしょうか?

前置きが長くなりました。したがって四角、三角のような幾何学的な形をした皮膚炎(発赤)を見たときに皮膚科医はまず外からの原因、特に、かぶれ(接触皮膚炎:せっしょくひふえん)を疑います。

四角い皮膚炎で一番多い原因は湿布(シップ)です。特に痛み止めの湿布薬+紫外線の両方によっておきる皮膚炎(光接触皮膚炎)は、昨年湿布を貼ったところに今年になって急に赤くなる(今年は湿布薬を使っていないのに・・・)ことがあります。光接触皮膚炎について、とても分かりやすい説明をしてくれている薬剤師さんのサイトを見つけました。”薬歴公開by ひのくにノ薬局薬剤師”です。やはり構造式が大切なんですね。

シシャモナイの滝

 

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夏に出るかゆい皮膚炎

医師になった30年前、皮膚科の外来患者さんの数は夏と冬でだいぶ違いがありました。圧倒的に夏は患者さんが多くなります。空調などが整備され、その傾向はだんだんなくなってきた感じがしますが、やはり夏の方が冬より患者さんは多いと思います。夏は汗をかきますし、高温のために感染症も増えます。暑い時期に起きうる症状と主な原因をまとめます。汗(塩水)によって涼しい時期には起きないかぶれや感染症が主な原因です。

週末は天売でカヤック 絶滅危惧種ケイマフリが魚をくわえてと飛んでいきました。

ウトウが夕方から夜にかけて巣穴の雛に餌を届けに帰ってきます。届けた後は海に帰ります。雛はずっと一人ぼっちです。届けにきたウトウと餌を奪おうとして待ち構えるウトウ(ずるいやつがいる)とカモメと海に帰るウトウが交叉して大変なことになってます。

カタクチイワシ?をたくさんくわえて帰還

餌が来なくなる(親が来なくなる?)と巣を出て崖から飛び降りて飛行体制をとって海に向かうそうです。こんなんで飛べるんだろうか?と思いました。今季初(ガイド弁)の巣立ちを迎えてよちよち歩いてでてきた雛です。

ウ二の処理法を教えてもらいました。

天売はとても良いところです。

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