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冷たい腫瘍
週末は癌の会議(ESMO asia)でシンガポールにいました。メラノーマに対する薬剤として開発された免疫チェックポイント阻害薬(自分の免疫反応を負に調節する機能を抑える薬:つまりブレーキを効かなくしてアクセルをふかして免疫を強くして癌細胞を攻撃してもらおうという薬)は、その後、メラノーマ以外の癌にも使われるようになりました。
今回のお題は、免疫療法が効きにくい状況、冷たい腫瘍(cold tumor)についてです。
朝の散歩で植物園に来ました。バオバブのオブジェ、結構いいです。
熱帯の夜を有名なホテルのわきを通って帰ります。
町中が完全にクリスマスです。
アトピーの赤ちゃん、離乳食で卵をたべさせてもいいか?
赤ちゃんの食物アレルギーの原因として多いのは卵(鶏卵)と乳製品です。長い間、赤ちゃんのうちは食べさせないほうがよいのではないか・・・という意見が大勢を占めてきました。しかし、国立成育医療研究センターを中心とする研究グループの研究(PETIT スタディ、Lancet 2017; 389: 276-86)により、日本小児アレルギー学会が今年 6 月に「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」を出しました。(以下、うはら皮膚科の表現であり、学会の提言文と異なり、不正確な表現を含みますが)アトピー性皮膚炎の赤ちゃんに皮膚炎を治してから卵粉末を早期より少量ずつ徐々に増やしながら食べさせていくと1歳の時点で卵アレルギーになる率が下がった。対象としてカボチャ粉末を食べていた群が37.7%、卵粉末群8.3%だった。アレルギーに絶対ならないとうことではありません)・・・という内容です。マスコミにも大きく取り上げられましたが、ただ単純に卵を早く食べさせたらアレルギーにならない、という不正確な解釈をする危険性があるということで、3日前の10月12日に、日本小児アレルギー学会が意図する内容(注意点)をHPに掲載しました。
「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」の解説(小児科医向け、患者・一般の方向け)について
関連記事:あかちゃんのときにいろいろ食べさせたほうがアレルギーになりにくいのか?ピーナッツの場合
夏休みに作った(作者が意図したものが自己変形したため一輪挿しと名付けた)ものが焼きあがってきました 季節外れの朝顔を活けてみました。
こっちも季節外れのサワガニ 威嚇してます
食事の後に目(まぶた)が腫れた 血液検査で原因が?なら花粉を調べる
皮膚科の学会で京都に来ています。島根大の千貫先生のアレルギーの講演を聞きました。自分が忘れないうちにメモっておきます。
食事中あるいは食事の後に瞼(まぶた)が腫れた、喉や口の中がイガイガした、チクチクした。食べ物のアレルギーだと思い、血液検査をしてもらったが何も陽性にならない。・・・そんなときは花粉を検査しなさい・・・と千貫先生は言ってました。ハンノキ、シラカンバ、オオアワガエリ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギの6種類がおすすめとのことです。
なぜか?
京都も色づき始めていました 鴨川の上に竜の雲
釧路湿原を見て考えた
釧路空港に行くまで時間があったので細岡という展望台に連れて行ってもらいました。すごい眺望でした。手前に蛇行する釧路川、湿原をはさんで地平線に雄阿寒岳、雌阿寒岳が鎮座します。広大な湿原は縄文の時代は海だったそうです。こんな景色はやっぱり原始を残す北海道ならではです。四半世紀前に行ったケニアのマサイマラの平原や大地溝帯を見た時のような感じがしました。
景色を見ながら、縄文の集落が消えていったのは(少なくても初期は)決して弥生人による侵略(人的な勢力争い)ではないと思いました。定住と安住の束縛(まだ見ぬ地への不安あるいは先住民がいる地へ乗り込むことによって起きるであろう戦いへの懸念)から徐々に住みにくくなっているのもかかわらず(変化があまりにゆっくりだったから)先祖伝来の安住の地から離れることができなかったのではないのでしょうか。
関連記事 縄文人が持ってきた病気
弥生人が持ってきた病気
冠雪した旭岳と十勝岳
右手の小さなイボ
今日は8月11日、山の日です。先ほどNHKのニュースで、御巣鷹山に日航機が墜落してから明日12日で32年になり、事故で亡くなった小学生(甲子園大会に行こうとしていた)の同級生(40歳になっているのです)の話が紹介されていました。32年前、私は大学の最終学年でした。札幌からの帰省途中で、8月13日に上野から長野に向かう特急に乗っていました。碓氷峠を過ぎ、長野県に入ったところで上空にヘリコプターが2‐3機舞っていました。墜落地点がまだわかっていなかったのです。山崎豊子の「沈まぬ太陽」という小説があります。そこに、この亡くなった小学生の男の子を題材にした記述が出てきます。2007年にこのブログで書いた記事「小さなイボのある右手・・・・泣けた」を再掲します。
夏休みです 飛行機の影が雲に映ってました
即、犀川
2017年8月11日の夕焼けです 複雑な形の雲は不安定な天気を反映しているのでしょうか 今年も豪雨被害が全国で起きています 特定の地域では50年ぶり、100年ぶりの豪雨ですが、日本全体としてみれば毎年のできごとになってきている感じがします
蚊
先週末にまた積丹に行き、数か所虫に刺されました。子供の頃から虫だらけのところで育ったので蚊に刺されても割合平気です。でも慣れない土地で刺されると反応が強く出るようです。今回は”虫”にまつわる過去の記事のまとめです。最初は2007年に書いています。10年前です。
1)同じ場所で刺されたのに腫れ方が違うのはなぜだ?(子供の腫れ方が強くて、お年寄りが軽い理由)
3)片方の胸から腕にかけていっきにかゆいブツブツがたくさん出た(毛虫)
神威岬:ものすごい青です。Cape Kamui and Kamui rock
Shimamui Coast at Shakotan Peninsula :積丹(shakotan:アイヌ語でシャクは夏、コタンは村または郷土のことで、シャクコタン(ShakKotan)夏場所の意味(積丹町HPより)
まさに夏に来る(べき)ところ、でしょうか
Jorokoiwaだそうです。ミーアキャットに似ているなぁと思いましたが、後で”女郎子岩”と書くことを知りました。
背中にたくさん小さいシミがある 中年 男性
背中の上の方(上背部:じょうはいぶ)に5㎜ぐらいの茶色のシミがたくさんあるお父さん。奥さんが心配して、「皮膚科に行って来なさい」と言われて受診されます。背中にまわりがギザギザした金平糖のような形の薄茶のシミがたくさんあります。光線性花弁状色素斑(こうせんせいかべんじょうしきそはん)といいます。
神威岬に行きました。
帰りに食べたうに丼は飲み物のように喉を通過していきました。後に匂いも香りも残さずに。積丹半島はいい。
米国臨床腫瘍学会 ASCO 2017
アップが遅れましたが。ASCO 2017(シカゴ)から木曜日にもどりました。
ASCOでは毎日タブロイド判のニュースペーパーが配られます。だいたい40%が記事で残りが広告です。日々のハイライトがまとめられているので、その年のだいたいの傾向を感じることができます。今年は2011年から始まったメラノーマに関する新薬の熱狂は少し落ち着いた感じ(サプライズはぼちぼち)でしたが、毎日ある程度紙面を埋めていました。
朝の散歩 ガチョウを撮っていたら向かってきた
ホテルのそばでタクシーを探していたら、「写真撮りたいので、そこどいてくれませんか?」と観光客に言われました。振り返ったらこんな看板が。終着点だったんですね。
ブログ開設10年 うはら皮膚科
2年ほど前から、あと2年で(あたりまえですが)10年になるなぁ、と思ってました。物心ついてから数十年、やたらといろいろなことに手を出してきましたが、長続きしたことはあまりなかった自分にとっては、何かを10年間続けられたら画期的なことだと思っていました。それが、今日、前の記事を書きながら、3月16日(10年目)が過ぎていたことに気づきました。これまで、本当にたくさんの方から励ましのコメントをいただきました。まだ続けます。お題下さい。
天気のいい連休でした。